窓の西日対策で暑い夏を乗り切る|解決方法と費用目安を解説

窓の西日対策で暑い夏を乗り切る|解決方法と費用目安を解説


西向きに窓がある家は、午後に室内が暑くなっていくらエアコンをつけたままにしてもなかなか涼しくなりませんよね。

その原因は「窓」にあります。

窓を見直すと、夏の暑さを軽減でき、過ごしやすいマイホームにできるはずです。

そこで今回は、西日が暑いと感じる理由や西日対策の必要性、そして、窓からできる対策方法を費用目安と併せて解説します。

関連する補助金制度も紹介しますので、「西日の暑さをどうにかしたい」という方はぜひ参考にしてください。

このコラムで分かること

●窓の西日対策は、住宅の断熱性や省エネ性アップにつながります。

●窓の西日対策には色々な方法があり、特徴や費用目安が異なるので、ご予算などに合わせて適切な方法を選びましょう。

●“窓一番”は、1966年創業以来、埼玉県随一の「内窓工事」・「外窓リフォーム」・「玄関ドア工事」の事例数を誇り、同グループ内には住宅リフォーム専門部署もありますので、総合的にあなたのお悩みを解決できます。



西日は暑いと感じる理由

西日が暑いと感じる理由


まず重要なのは、西日自体が他の方角から指す日射よりも暑い訳ではないという点です。

しかし、一般的に「西向きの部屋は暑い」と言われていますよね。

その理由は主に3つあります。

  • 西日の当たる正午から夕方は、既に建物に熱が溜まっているため
  • 人の体温は早朝が最も低く、夕方が最も高くなるため
  • 夕方になると体力を消耗して疲労感を感じて暑さによるダメージが大きくなる人が多いため


これらの理由から、西日が強くなる午後3時頃から日没までに室内で暑さを感じる方が多いのです。

特に、太陽高度の高くなる夏は、西日を受ける時間が長くなり、冬と比べると余計に暑さによる影響は大きくなります。

季節別の1日の太陽高度
(引用:国土交通省|太陽光発電における光害検討の簡易化手法について



ポイント

冬は太陽高度が低く西日を受ける時間が短く、1日を通して住宅に日射熱が溜まる量は少ないですが、夏は西日によって室温は大きく影響を受けます。

そのため、何も対策しなければ、必然的に空調機器の使用時間が長くなり、光熱費が上がることも避けられません。




窓の西日対策が必要な理由と家の条件

窓の西日対策が必要な理由


西日対策が必要な理由は、「室内の暑さ軽減」だけではありません。

暑さ以外にも西日が日常生活へ与える影響があります。

  • 日射熱による室内の暑さ軽減
  • 空調効率アップ(光熱費削減)
  • 窓からさす太陽光による眩しさ軽減
  • 家具や床の日焼け防止(紫外線による経年変色や劣化の軽減)


このように、西日対策によって、室内の快適性だけではなく省エネ性やコスト削減などのメリットがもたらされるのです。

ただし、日照時間が短い地域や冬の寒さが厳しい地域では、西日、つまり日射熱を室内へ取り込んで暖房負荷を下げるパッシブデザインという手法が採用されている省エネ住宅もあります。

ポイント

西日対策が必要な住宅は、以下のいずれかに当てはまる家です。

●関東より西の地域にある家(比較的雪が少ない地域)
●住宅密集地ではなく日当たりの良い家
●西側にしか窓がなく、カーテンなどで一日中閉めきれない家
●夏に室内が極端に暑くなる家

まずは、ご自宅がこれらの条件に当てはまるか確認しましょう。






西日の遮熱・紫外線対策|種類・効果・費用目安

窓の西日対策の種類と効果・費用目安


西日による日射熱と紫外線の影響を抑えるための方法として、主に「家の外側から施す方法」「家の内側から窓に手をつけない方法」「ガラスや窓自体に施す方法」の3種類が挙げられます。

それぞれ特徴と効果、費用目安を紹介しますので、西日でお悩みの方はご予算などに合う方法を選んでください。

(費用目安の共通条件)
・腰窓のサイズ:幅90cm高さ180cm
・掃き出し窓のサイズ:幅180cm高さ220cm

※費用目安は全て税別です。
※費用目安のほかに、付帯工事費や諸経費がかかる場合もあります。



すだれ

窓の外にすだれ(簾)を設置して日除とする手法は、日本で古くから採用されてきました。

日射を遮りながらも通風を確保できます。

ただし、窓から見える視界が遮られてしまう点や採光効果が落ちてしまう点には注意しましょう。

費用目安

腰窓・掃き出し窓:材料費2,000〜5,000円/ヶ所程度(材料費)



グリーンカーテン

窓の外に園芸用ネットを貼って、その下にゴーヤなどの夏に成長する「つる植物」を植えると、ネットへつるが絡んで葉で日除けできます。

このような手法をグリーンカーテンと呼びます。

メリットは、葉が落ちて気温の下がる冬場には日射熱を窓から取り込める点です。

また、涼しげな印象になる点から採用する事例もあります。

ただし、十分に植物が成長するまで待たなくては効果が出ない点がデメリットです。

費用目安

腰窓・掃き出し窓:2,000〜3,000円/ヶ所程度(材料費)



最近は、外観をすっきり見せるために窓の上に霧避けや庇のない住宅も少なくありません。

そのため、日射対策として後付けで庇をプラスする事例もあります。

コストはかかりますが、確実に室内へ差し込む日射量を減らせます。

ただし、日没近くなり太陽の高さが低くなると西日は窓の正面からさすため、庇でそれを防ぐことはできません。

費用目安

腰窓・掃き出し窓:70,000〜300,000円/ヶ所程度(材料+工事費)



ルーバー

窓の正面にルーバー(※)を取り付けるケースもあります。

※ルーバー:羽板へ角度をつけて平行に並べた建築材で、雨戸の面材などに使われる

通風を確保しながらも正面からの西日をしっかりと遮断できます。

ただし、半透明パネルのタイプもあるものの、ほぼ窓を覆うことになるため、採光効果はほとんどなくなる点には注意しましょう。

費用目安

腰窓:50,000〜200,000円/ヶ所程度(材料+工事費)



オーニング

窓の外にテント生地を張って、日射を遮る方法もあります。

オーニング(※)やシェード(※)はエクステリア工事として後付けできます。

※オーニング:屋外の窓上に設置する可動式のテントやタープの総称で、時間帯や天気によって奥行きを変えられる

日射だけではなく、雨除けにもなる点がメリットですが、強風であおられやすいため、こまめに出し入れしなくてはいけない点はデメリットと言えるでしょう。

また、こちらも庇同様に、日没近い時間帯の正面からさす日射は遮れません。

費用目安

腰窓:50,000〜80,000円/ヶ所程度(材料+工事費)

※ルーバーをつけると窓から出入りできなくなるため、掃き出し窓には設置できません。



遮熱カーテン・ロールスクリーン・シェード

窓の室内側に遮熱・遮光・紫外線カットの性能があるカーテンやロールスクリーン、シェードを取り付ける方法を検討している方もいらっしゃるでしょう。

メリットは手軽に低コストで試せる点ですが、窓サッシ自体は暑くなるので注意しましょう。

また、左右上下の隙間から熱が室内へ入り込むのは防ぎきれません。

費用目安

腰窓:数千円〜20,000円/ヶ所程度(材料+工事費)

掃き出し窓:10,000〜40,000円/ヶ所程度(材料+工事費)



ガラスの遮熱フィルム・シート

カーテンなどを設置するのと同様に手軽なのは、窓ガラスへ遮熱フィルムを貼る方法です。

ホームセンターなどではDIYできるものも売っていますが、綺麗に仕上げるためには、やはりプロへ依頼するのがおすすめです。

賃貸住宅にも採用でき、コストが比較的リーズナブルな点がメリットです。

ただし、日射熱によって温められたフィルムによってガラスが熱割れしたり、枠に発生する結露によって徐々に剥がれてくるデメリットもあります。

また、サッシ枠に断熱性がないと、枠部分から熱が室内に伝わります。

費用目安

腰窓:20,000〜40,000円/ヶ所程度(材料+工事費)

掃き出し窓:30,000〜50,000円/ヶ所程度(材料+工事費)

※上記費用はプロに依頼した場合



遮熱断熱複層ガラスへの交換

既存のガラスが単板ガラス(一枚ガラス)の場合は、それを遮熱断熱複層ガラス(※)へ取り替えると大きな効果を期待できます。

※遮熱断熱複層ガラス:2枚のガラスの間に、太陽光線を反射する特殊な金属膜と空気層のあるベアガラス

フィルムのように見た目が変わることがなく、経年によってやりかえる必要もありません。

ただし、フィルムの時と同様に、窓サッシに断熱性がないと、サッシ枠から熱が室内へ侵入します。

費用目安

腰窓:70,000〜90,000円/ヶ所程度(材料+工事費)

掃き出し窓:120,000〜140,000円/ヶ所程度(材料+工事費)

※窓ガラスの断熱レベル次第では、補助金を利用できる可能性があります。



内窓設置

ガラスとサッシ枠から伝わる日射熱を両方とも確実に軽減できる方法が、内窓(インナーサッシ)の設置です。

遮熱・断熱性が高まるだけではなく、窓からの隙間風の改善もできます。

また、古い窓でも内窓との間に分厚い空気層ができるため、冬の結露も抑えられます。

ただし、窓を開閉する手間が2度に増えるため、頻繁に開け閉めする窓に設置する場合は注意しましょう。

費用目安

腰窓:100,000〜120,000円/ヶ所程度(材料+工事費)

掃き出し窓:240,000〜260,000円/ヶ所程度(材料+工事費)

※引き違い窓の場合
※高断熱な「LOW-E複層ガラス」の場合
※内窓の断熱レベル次第では、補助金を利用できる可能性があります。
※詳しい金額を知りたい方は、窓一番の「無料見積もりサービス」をご活用ください。




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外窓交換

内窓をつけると開閉の手間が増え、インテリアの雰囲気も少々変わります。

すっきりとした窓で遮熱・断熱性を高めたい方は、外窓自体を取り替えましょう。

周囲の壁や床を解体しないカバー工法でしたら、コストを抑えられるだけではなく、1日で工事が完了します。

ただし、窓を小さくしたり位置を高くして正面から日射が入り込まないようにしたりなどサイズ・位置を変更する場合は、必ず解体工事や木工事、内装工事などの付帯工事が必要なので注意しましょう。

費用目安

腰窓:190,000〜210,000円/ヶ所程度(材料+工事費)

掃き出し窓:310,000〜33,000円/ヶ所程度(材料+工事費)

※既存窓と「同サイズ・同位置」での取り替え
※引き違い窓の場合
※高断熱高耐久な「アルミ樹脂複合窓+LOW-E複層ガラス」の場合
※外窓の断熱レベル次第では、補助金を利用できる可能性があります。
※詳しい金額を知りたい方は、窓一番の「無料見積もりサービス」をご活用ください。



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窓の西日対策に関する注意点

窓の西日対策に関する注意点


窓の西日対策について検討する際、注意していただきたい点を紹介します。

どの方法を取るか検討する際の参考にしてください。

吹き抜けや2階の部屋は特に暑さへの対策を

吹き抜けの上部や2階以上の部屋にある窓は、特に西日の影響を強く受けます。

なぜなら、1階窓のように周囲の建物や植栽の影に入る可能性が低いからです。

そのため、高い位置の窓から優先的に対策をとりましょう。

吹き抜け窓はメンテナンスフリーな方法で

足場のない吹き抜け上部の窓へ対策を講じる場合は、必ず長期間メンテナンスフリーな方法を選びましょう。

DIY用のガラスフィルムは5年程度で張り替えが必要ですし、プロ仕様のフィルムでも10〜15年に一度張り替えすることが推奨されています。

また、カーテンやロールスクリーンなどは、季節によって開け閉めする可能性があるでしょう。

このような作業のたびに足場を設置すると、コスト面で無駄が出てしまいます。

その点、ガラス交換や内窓設置、外窓交換でしたら、最低20年は再度工事する必要はありません。

キッチンは油ハネなどに注意

古い住宅では、壁付けキッチンの前に窓が設置されているプランをよく見かけます。

その場合、西日対策としてカーテンやスクリーンをつけると、油ハネや水ハネ、油煙による汚れがついて、あまり衛生的とは言えません。

また、油煙にさらされつづけることで、ガラスフィルムが角から剥がれてしまうケースも稀にあります。

そのため、キッチンの作業台と窓が近い場合は、特に注意しましょう。

100均の遮熱シートは応急処置

最近は、100円ショップでも窓用遮熱シートが販売されており、それを使えば多少暑さを軽減できます。

ただし、耐久性が高いものではないため、あくまでも応急処置であり、こまめにやりかえることが前提です。

また、窓の見た目を損ねてしまう可能性があるため、施工する前に仕上がりをしっかりイメージしましょう。

賃貸住宅の場合はまず管理会社か大家さんへ相談を

賃貸住宅にお住まいの方で西日対策したい方は、何をするにしてもまずは管理会社か大家さんへ相談しましょう。

DIY用ガラスフィルムやすだれ、グリーンカーテンなど簡易的な方法であっても、窓ガラスや外壁をキズつけてしまう可能性があるからです。

管理会社か大家さんへ相談すると、場合によっては費用をご自身で負担せずに西日を軽減できるかもしれません。

マンションでガラス交換・外窓交換する際は要注意

マンションの窓ガラスや窓サッシは、専有部にあっても共用部とみなされます。

そのため、区分所有者の意思で自由に仕様変更できません。

窓ガラスや窓サッシを変えたい場合は、まず管理組合へ相談しましょう。

断熱性や防犯性向上を目的とした交換であれば、工事が認められる可能性もあります。

また、マンションによっては全戸一斉に窓リフォームするケースもあり、その場合、工事費用は修繕積立金からまかなわれます。

ちなみに、内窓設置は専有部内の工事なので、工事申請さえすればスムーズにリフォームできるのが通常です。




窓の西日対策には“補助金利用”がおすすめ

窓の西日対策には“補助金利用”がおすすめ


窓の西日対策、特に、ガラス交換・内窓設置・外窓交換の工事は、住宅の断熱性・省エネ性向上につながります。

そのため、一定以上の断熱基準をクリアすると、補助金の対象となる可能性があります。

主な補助金「先進的窓リノベ事業」です。

断熱ガラスへの交換や内窓の新設、外窓交換をすると、一戸あたり「最高200万円」の補助金を受け取れます。

※受付締切を2024年12月31日までとしていますが、申請額が予算額に達した時点で終了となります。

そのほか、各自治体で独自の助成制度を実施しているところもあるので、詳しくは役所などへお問い合わせください。

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