二重窓はマンションにもおすすめ|メリット・デメリットや許可申請の方法、費用目安を解説
家の断熱性・省エネ性を高める方法として、最も手軽でリーズナブルなのが「二重窓の設置」です。
特に木造の戸建て住宅よりも断熱性・気密性の高い鉄筋コンクリート(RC)造のマンションは、窓リフォームで大きな効果を得られます。
そこで今回は、「マンションの二重窓リフォーム」についてメリットや効果、デメリット・注意点とその対策を詳しく解説します。
合わせて、マンション管理組合への申請方法や費用目安、お得な補助金制度も紹介しますので、窓リフォームを検討中の方はどうぞ最後までご覧ください。
●マンションで二重窓リフォームする際は、メリットと合わせてデメリットや注意点も事前に把握しておきましょう。
●マンションの部屋に内窓を設置する場合は、必ず管理組合への工事申請が必要になるため、前もって流れや申請期間を知っておくことが重要です。
●“窓一番”は、1966年創業以来埼玉県随一の「二重窓・外窓・玄関ドア工事」の施工事例数を誇り、最適な工事プランの提案から補助金申請サポートまでお手伝いいたします。
目次
マンションに内窓を設置する6つのメリットと効果
マンションを二重窓にする、つまり内窓を設置すると、いくつものメリットや効果を得られます。
- 二重窓になると断熱性能が高まり、外の暑さや寒さの影響を受けにくくなる
- 窓からの熱伝導(熱の出入り)が減り、ガラスやサッシ枠の結露を防げる
- 外窓が古くても、二重窓になると気密性が高まり間風などがなくなる
- 内窓のガラスを遮熱仕様にすると、日当たりの良い窓でも日射熱や紫外線を大幅にカットできる
- 二重窓になると室内の音が外へ漏れにくくなり屋外の騒音も軽減されるなど、防音・遮音効果を得られる
- 内窓を付けると、室内から古い外窓が見えにくくなりインテリアデザインの邪魔にならない
このように、マンションを二重窓リフォームすると、生活がより快適になるだけではなく電気料金削減などの経済的効果や意匠性アップの効果を得られます。
内窓を設置する室内側の窓枠は、共用部ではなく専有部に含まれます。
そのため、各区分所有者の意思で自由に二重窓リフォームできます。
ただし、事前に知っておかなくてはいけない注意点があるため注意しましょう。
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マンションに内窓を付ける6つのデメリット・注意点とその対策
マンションのお部屋を二重窓にすることで得られるメリットはいくつもありますが、その一方で事前に知っておいた方が良いデメリットや注意点もあります。
内窓リフォームを後悔しないための対策と合わせてしょうかいしますので、ぜひ参考にしてください。
専有部内のリフォームであっても管理組合への申請は必須
内窓をつける室内側の窓枠は、内装材や設備機器と同様に専有部へ含まれます。
内窓設置工事は数時間で終わることから「特に管理組合への申請は必要ない」と思う方もいらっしゃるようです。
しかし、たとえ専有部内の短時間で終わる工事であっても、原則は管理組合への申請は必須になります。
マンションにおける管理組合への工事申請は、建物全体の価値を毀損しないように管理組合が全戸の工事内容を把握し、さらに騒音や搬入出に伴うトラブルを避ける目的があります。
管理組合へ工事申請してから承認される(工事許可が降りる)までには期間がかかるため、事前に申請方法などを確認しておきましょう。
▶︎すぐに申請の流れを知りたい方は「マンションで二重窓リフォームする際は「管理組合への申請」が必須|手順・工事期間」へジャンプ
外窓の形状によっては二重窓を設置できない
外窓が室内側に開く窓ですと、その内側にもう1組のサッシは付けられません。
マンションの場合、バルコニーやベランダに出るテラス窓(掃き出し窓)や浴室の小窓などは開き窓のケースもありますので注意しましょう。
開き窓の断熱性能や遮熱性能をアップさせたい場合は、窓ガラスをペアガラスや遮熱ガラスへ取り替える方法があります。
以前まで窓ガラスは共用部に該当することから区分所有者の意思では交換できませんでしたが、老朽化マンションの増加に伴い現在では窓ガラスの交換が「防犯、防音又は断熱等の住宅の性能の向上等に資するもの」については管理組合もしくは区分所有者の費用負担によってリフォームできるようになりました。
ガラス交換を検討する場合は、まずは管理組合へ相談しましょう。
(参考:国土交通省|マンション標準管理規約|単棟型(コメント含む)|第22条「窓ガラス等の改良」)
窓の開閉と掃除の手間が増える
二重窓にすると、空気を入れ替えるために窓を開け閉めする際や、サッシレールに溜まったホコリやチリを掃除する時の手間が2倍になります。
そのため、洗濯物を干す時などに開閉することの多いテラス窓へ内窓をつける際は、事前に生活ルーティーンを振り返って不便がないか確認しましょう。
二重窓は確かに開閉や掃除の手間が増える点は否めませんが、その代わりに光熱費削減やエアコン効果の維持などいくつものメリットを生み出します。
また、ガラスの結露発生を抑えられるため、ホコリが水分と混じり合ってレール内にこびり付いたりゴムパッキンにカビが生えたりするリスクを抑えられるため、必ずしも掃除が大変になるとは限りません。
ガラス種類によっては効果が小さい
内窓にはめる窓ガラスは、主に4グレードに分けられます。
ガラスの種類 | 特徴 |
---|---|
単板ガラス (一枚ガラス) | ・最もコストが安いが、断熱や遮熱の効果は小さい |
複層ガラス | ・2枚のガラスの間に中空層があるペアガラスで、中空層の空気によって高い断熱性や遮熱性を発揮する |
Low-E複層ガラス | ・Low-E膜(特殊な金属コーティング)を施したガラスを含む2枚のガラスで構成されているペアガラスで、通常の複層ガラスよりも熱放射を抑えられる ・コストは高いが、最も断熱性や遮熱性が高い |
安全合わせ複層ガラス | ・複層ガラスの片側に飛散貫通防止フィルムが貼ってあるペアガラスで、断熱・遮熱効果だけではなく防音効果も高い ・コストはLow-E複層ガラスよりもさらに高い |
単板ガラスの内窓でも、外窓との間に大きな空気層ができるため一定の断熱性能は得られますが、複層ガラスやLow-E複層ガラスよりも効果は小さいので注意しましょう。
また、騒音対策として内窓を設置する際も、単板ガラスや通常の複層ガラスでは効果が実感できない可能性があります。
内窓は「設置すれば思うような効果を得られる」とは限りません。
今抱えていらっしゃるお悩みや内窓を設置したいと思ったきっかけ、ご予算を総合的に踏まえて、最適なガラスを選びましょう。
落下防止バーがある窓はそのままでは二重窓にできない
古いマンションの中層階以上では、腰窓の室内側に落下防止バー(転落防止ガード)が設置されているケースも珍しくありません。
しかし、この落下防止バーは窓枠の内側に取り付けられているのが通常です。
そのため、バーがある状態では内窓を設置できません。
内窓を設置する際は、窓枠の内側に何もついていないことを確認しましょう。
落下防止バーやカーテンレール、ロールスクリーン、ブラインドなどが枠内に設置されている場合は、窓周囲の壁面に移動するなどの付帯工事が必要です。
古いマンションは玄関ドアからの熱損失にも注意
室内と屋外を出入りする熱エネルギーのうち、夏は58%、冬は73%が窓を含む開口部からと言われています。(参考:環境省|窓の断熱リフォームから、暮らしの脱炭素を始めよう)
そのため、窓リフォームは家(マンション)の断熱性を高める上で欠かせません。
ここで忘れてはいけないのが、玄関ドアです。
最近の玄関ドアは内部に断熱材が入っているなどドアからの熱の出入りを大幅にカットできます。
しかし、古いマンションは断熱性がほとんど期待できない玄関ドアのままである物件も少なくありません。
玄関ドアが古いマンションでは、内窓の設置と合わせて玄関ドアの交換も検討しましょう。
窓ガラス交換と同様に、防犯性や断熱性向上が目的であれば共用部であっても区分所有者の意思でリフォームが認められる可能性もあります。
また、玄関ドアを交換したい人が多数いれば、修繕積立金(管理組合負担)で全戸一斉交換するマンションも珍しくありません。
そのため、玄関ドアの結露などでお悩みの方は、一度管理組合へ相談してみましょう。
賃貸マンションはオーナーへも事前確認が必須
賃貸マンションに内窓を設置したい場合は、施工会社への工事依頼やマンション管理組合への申請よりも前に、まずオーナーもしくは賃貸仲介している不動産会社へ相談しましょう。
勝手に内窓を設置すると、部屋を出る際に是正費用を請求される可能性があります。
二重窓リフォームは部屋の価値を高める工事ではあるものの、賃借人が勝手に工事の是非を判断すると後でトラブルになりかねません。
そのためまずはオーナーに窓の結露や暑さ・寒さに困っている旨を伝えましょう。
場合によっては、オーナーの費用負担で内窓を設置してもらえるかもしれません。
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マンション管理組合への申請方法|手順・期間・注意点
マンションで二重窓リフォームをする際には、マンション管理組合への申請が欠かせません。
それを怠って工事をしてしまうと、「建物の毀損」とみなされて以下を求められる可能性があります。
- 違法行為の停止(=内窓の撤去)
- 専有部分使用禁止請求(=退去)
- 競売請求(=売却の義務)
- 専有部分の占有者等に対する賃貸借契約等解除及び引渡請求(=退去)
(参考:建物の区分所有等に関する法律|義務違反者に対する措置(第57〜60条))
二重窓リフォームは工事の是非が審議される内容ではなく、比較的スムーズに承認されるので安心してください。
規則通りに正しく工事申請を行えば、トラブルなく内窓を設置できます。
では、マンション管理組合への工事申請方法を具体的に紹介します。
ステップ①
「施工会社へ見積もり依頼する」
まずは、施工会社に見積もり依頼をして、どのような内窓を設置するのか相談しましょう。
管理組合への申請時に窓の仕様が分かる資料が必要になる可能性もあるので、該当する製品のメーカーや品番が分かる資料ももらっておくと間違いありません。
ステップ②
「最終的な仕様を決めて施工会社と工事契約」
見積もり内容に問題がなければ、施工会社と工事契約を締結します。
施工会社が決まってからでないとマンション管理組合への工事申請ができないので注意してください。
ステップ③
「管理組合に工事申請書類を確認する」
マンションによって工事申請に必要な書類は異なる可能性がありますので、ステップ①②と合わせて管理事務所などに書類の内容を問い合わせておきましょう。
主に必要となるのは以下の資料です。
- 工事申請書(管理組合の決まったフォーマット)
- 工程表
- 工事日や工事内容、施工会社の連絡先などが記載された工事案内状
ステップ④
「施工会社と工事時期を決めて、申請書類へ記入してもらう」
希望の工事時期と製品の納期を踏まえて、施工会社と工事時期を決めます。
合わせて、工事申請書類には施工会社の記入が必要なケースもあるので、工程表作成などと合わせて施工会社に相談しましょう。
ステップ⑤
「管理組合へ申請書類を提出する」
申請書類が一式揃ったら、区分所有者より管理組合へ提出します。
一般的には書類提出から承認まで2〜3週間程度かかるため、余裕を持って書類を作成してください。
ステップ⑥
「管理組合から承認を受けたら工事する」
管理組合から承認された旨の連絡が入ったら、ようやく工事ができます。
内窓の設置はそれほど大きな騒音やホコリは発生しませんが、事前に周囲の部屋へ工事前の挨拶をしておくと安心です。
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マンションの管理規約には、工事申請に関する内容だけではなく工事できる曜日や時間帯、廊下やエントランスなど共用部の養生に関するルールなども記載されている可能性があります。
これらのルールを知らずに工事を進めると後でトラブルになりかねないので、リフォームに関連する決まりは一通りチェックしておきましょう。
また、マンションでの作業に慣れている施工会社へ相談する点も重要なポイントです。
マンションに二重窓を設置する費用目安|材料・工事費・補助金
最後に、多くの方が気になる費用について解説します。
二重窓リフォームの費用は、以下の点によって異なります。
- 設置する場所の環境
- 既存窓の大きさ
- 既存窓枠の奥行き
- 既存窓の開閉方式
- 内窓の開閉方式
- 内窓のガラス種
一般的な腰窓・掃き出しタイプの内窓を設置する場合の費用目安は、以下の通りです。
※LIXILインプラスの場合
※洋室仕様、ふかし枠なしの場合
※工事費は1箇所のみの場合
※私たち“窓一番”へご相談いただいた場合(2024年10月時点)
ガラスの種類 | 2枚引き違い 腰窓(幅180cm・高さ90cm) | 2枚引き違い 掃き出し窓(幅180cm・高さ180cm) |
---|---|---|
単板透明ガラス | 製品代:33,610円 工事費:50,000円 消費税:8,361円 合計:91,971円 | 製品代:63,720円 工事費:50,000円 消費税:11,372円 合計:125,092円 |
複層ガラス (透明ペアガラス) | 製品代:44,810円 工事費:50,000円 消費税:9,481円 合計:104,291円 | 製品代:93,130円 工事費:50,000円 消費税:14,313円 合計:157,443円 |
Low-E複層ガラス (透明ペアガラス) | 製品代:91,020円 工事費:50,000円 消費税:14,102円 合計:155,122円 | 製品代:192,560円 工事費:50,000円 消費税:24,256円 合計:266,816円 |
“窓一番”の「お見積もりシミュレーションサービス」では、下記の情報を入力するだけで、お名前や連絡先などを入力せずに、概算金額が分かります。
・お好みの内窓メーカー(三協アルミ、YKKap、LIXIL)
・施工場所(洋室、和室、トイレ、浴室など)
・窓タイプ(2枚引き違い、4枚引き違い、FIX、開き、テラス窓)
・お好みのガラス種(単板、複層、Low-E、それぞれ透明と型板)
・ふかし枠の有無(オプション)
・既存窓のサイズ(横幅、高さ)
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- 内窓などの製品代金合計が25万円を超えると「工事費が無料」
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- 平日の工事で「5,000円OFF」
- 施工写真掲載とアンケート回答へのご協力で「5,000円OFF」
- 現地調査の際にご契約いただくと「20,000円OFF」
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マンションの二重窓リフォームは補助金・減税制度の対象に
既存住宅・既存マンションの窓断熱リフォームは、補助金や減税制度(税控除)の対象となる可能性があります。
そのため、事前に制度の詳細や対象となる製品をチェックしておきましょう。
種類 | 名称 |
---|---|
補助金制度 | ・先進的窓リノベ事業2024(〜2024年12月まで) ・子育てエコホーム支援事業(〜2024年12月まで) ・【東京都在住の方限定】既存住宅における省エネ改修促進事業(〜2025年3月31日まで) ・【全国対象】公益財団法人北海道環境財団・既存住宅の断熱リフォーム支援事業(令和6年9月公募分は2025年12月13日まで) |
減税制度 (税控除) | ・省エネリフォーム税制(所得税・固定資産税) |
これらのほかにも、都道府県や市区町村単位で独自の助成事業を実施しているところもありますので、詳しくは役所などへお問い合わせください。
補助金は、事前登録された施工業者からでないと申請できないものや、細かな要件が設けられているものもあるため、補助金申請のサポート実績が豊富な施工会社へ相談しましょう。
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