「二重窓にしても結露がなくならない」原因と対策を“窓工事のプロ”が徹底解説

「二重窓にしても結露がなくならない」原因と対策を“窓工事のプロ”が徹底解説


ブログやSNSを見ると「二重窓にしたのに結露がなくならない」とお悩みの方を見かけます。

こんな情報を目にすると、二重窓にするのを迷ってしまいますよね。

ここで重要なのは、「二重窓なのに結露がなくならない原因ははっきりしている」という点です。

事前に対策を取っておけば、二重窓で結露は軽減できます。

そこで、今回は二重窓でも結露する原因とその対策や、ペアガラスの結露・結露防止シートの効果について詳しく解説します。

ご自宅で簡単に価格目安が分かる見積もりサービスも紹介しますので、二重窓リフォームを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

このコラムで分かること

●二重窓が結露してしまう原因ははっきりしており、事前に対策を取っておくことが肝心です。

●“窓一番”は、1966年創業以来、埼玉県随一の「内窓工事」・「窓リフォーム」・「玄関ドア工事」事例数を誇り、同グループ内には住宅リフォーム専門部署もありますので、総合的にあなたのお悩みを解決できます。



窓の結露がもたらすデメリット|カビ・ダニ・木部の腐朽やシロアリ

結露によるデメリット|カビ・ダニ・木部の腐朽やシロアリ


古い住宅では、季節によって窓ガラスがびちゃびちゃになってしまうことがありますよね。

実は、窓の結露がもたらすデメリットはガラス面が濡れてしまうことだけではありません。

  • 窓周りに溜まった埃や窓枠が湿って、カビやダニが発生しやすくなる
  • 窓枠(木部)が湿って、腐朽菌が繁殖してしまう(腐食してしまう)
  • 窓周りの壁まで湿って、クロスが剥がれたり下地のボードを痛めてしまう
  • 結露水が壁内部まで浸透して柱などを濡らすと、シロアリ被害をもたらす可能性がある


このように、窓の結露はいくつもの弊害を引き起こしてしまいます。

これらを解決できるのが、「二重窓(内窓・インナーサッシ)」の設置です。

ポイント

二重窓にすると、外窓との間に大きな空気層ができるため、高い断熱効果を発揮します。

空気は断熱材に勝るほどの断熱性能があるからです。


材質熱伝導率
数字が少ないほど熱を伝えにくい=断熱性が高い
コンクリート1.6(W/mK)
アルミニウム200(W/mK)
天然木材0.12〜0.19(W/mK)
単板ガラス5.9(W/mK)
グラスウール断熱材(10K)0.05(W/mK)
空気0.0241(W/mK)
(参考:空気調和衛生工業会|材料の熱定数量


ただし、ブログやSNSを見ると、二重窓を設置しても結露がなくならず困っている方もいます。

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二重窓をつけても結露がなくならない原因と対策|外窓・加湿器・ガラス種類

二重窓をつけても結露がなくならない原因と対策方法


窓の断熱性を高める二重窓ですが、単につけただけでは結露がおさまらない可能性があります。

考えられる原因は主に5つあり、どれか一つでも該当していると、結露は防げません。

  • 外窓と内窓の距離が適切ではない
  • 外窓の気密性・断熱性が不十分
  • 加湿器を使っていて室内の湿度が高すぎる
  • ガラスの断熱性が不十分
  • 内窓にカーテンやスクリーンをつけている


では、それぞれ対策と合わせて解説します。


外窓と内窓の距離が適切ではない

「二重窓にさえすれば断熱性が高まる」と思われがちですが、外窓と内窓の距離によっては、設置しても効果を得られない可能性があります。

最も断熱効果が高いとされている距離は、「70mm(7cm)程度」です。

それよりも遠いと、間の空気が対流して、断熱効果が低下してしまいます。

実際、二重窓リフォームの補助金である先進的窓リノベ事業2024では、「既存窓(外窓)と内窓の距離が50cm以内であること」が申請要件になっています。

(引用:先進的窓リノベ事業2024


一方、外窓と内窓の距離が近すぎると、結露を防ぐために必要な断熱効果が足りません。

このように、二重窓の断熱効果を100%発揮させるためには、間の距離がとても重要です。

DIYで内窓をつけた人の中には、二重窓の距離を間違って後悔している方もいるため、十分気をつけましょう。

外窓の気密性・断熱性が不十分

外窓(既存窓)の気密性や断熱性が低いと、いくら二重窓にしても、間の空気層に外気や外気温が流れ込み、効果を発揮できません。

窓サッシの寿命は「20〜30年」程度なので、築年数がそれを上回る場合は、外窓交換も検討することをおすすめします。

また、外窓が寿命を迎えていなくても、古いサッシは断熱性が低いため、より断熱性能を高めたい場合は、やはり新しい高断熱サッシへ取り替えた方が良いでしょう。

最近は、窓周りの壁を取り壊さずに外窓交換ができる「カバー工法」が主流なので、大掛かりな工事をせずにサッシの取り替えができます。

【おすすめコラム】
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加湿器を使っていて室内の湿度が高すぎる

乾燥が苦手な方や赤ちゃんのいるご家庭では、日常的に加湿器をつけているかもしれません。

加湿器で室内の湿度を上げすぎると、外気温との差が小さくても、結露が発生しやすくなります。

湿度結露が発生する温度差
80%・室温10℃のとき、ガラス表面が7℃になると結露発生
・室温15℃のとき、ガラス表面が12℃になると結露発生
50%・室温10℃のとき、ガラス表面が0℃になると結露発生
・室温15℃のとき、ガラス表面が5℃になると結露発生
※露点温度表より算出


そのため、窓の結露にお悩みの方は、まず加湿器の使用を控えることをおすすめします。

加湿器を使っていないのに湿度が50%を超える場合は、地表の湿気が上がってきているなど他の要因が考えられるため、建築会社へ調査を依頼しましょう。

ガラスの断熱性が不十分

寒冷地など、室内外の温度差が大きくなる地域では、外窓のガラス・内窓のガラスそれぞれの断熱性が不十分なことで結露が発生する可能性があります。

内窓にはめられるガラスは主に以下の種類があるため、結露を軽減したい方は、高断熱なガラスを選びましょう。

ガラス種類メリットデメリット
単板ガラスコストが安い断熱性が低い
複層ガラス(ペアガラス)単板ガラスよりもコストが高い単板ガラスよりも断熱性が高い
Low-Eガラス(真空ペアガラス)流通しているガラスの中では、最も断熱性が高いコストが高い


最もリーズナブルな単板ガラスは、コスト面において有利である反面、断熱性は低いため、結露を防ぎきれない可能性があります。

そのため、既に結露でお悩みの方には、高断熱なLow-Eガラスがおすすめです。

ポイント

内窓の単板ガラスとLow-Eガラスを同条件(W1200mm・H800mm引き違いサッシ)で比較すると、価格は以下のようになります。

・単板透明ガラスの場合の製品代:26,500円(税別)
・Low-E透明ガラスの場合の製品代:44,660円(税別)

※弊社「見積もりシミュレーションサービス」で算出した場合


これだけ見るとLow-Eガラスが高く感じるかもしれませんが、窓の断熱性が高まると、冷暖房効果が上がり、光熱費削減にもつながります。




内窓にカーテンやスクリーンをつけている

インターネットなどでは、結露対策として断熱性の高いカーテンや遮熱スクリーンを内窓に設置する方法も紹介されています。

確かに、窓から入る冷気をシャットダウンできますが、内窓のガラスとカーテンの間が外気温と近い状態になるため、隙間から冷暖房の空気が入り込み、結露を起こしてしまいます。

特に、内窓に単板ガラスを入れると、外気温の影響が大きいため、カーテンの内側が結露で濡れてしまう可能性が高いです。

そのため、基本的は内窓へカーテンをつけることはあまりおすすめしません。

外部からの視線が気になる方は、型板ガラスなどを採用しましょう。





外窓がペアガラスでも表面結露・内部結露には要注意

ペアガラスの表面結露・内部結露にも要注意


比較的新しい住宅だと、外窓にペアガラスがはめこまれているケースも多いでしょう。

ペアガラスは2枚のガラス間が空気層となっているため、高い断熱性を発揮します。

そのため、「全く結露しない」と誤解されがちです。

ところが、実際は、単板ガラスよりは断熱性が高いものの、ペアガラスでも表面に結露が発生する可能性があります。

そのため、外窓がペアガラスでも二重窓にすることで断熱性向上などのメリットは得られます。

気をつけなくてはいけないのが、ガラス表面の結露だけではなく、2枚のガラスの内側に発生する「内部結露」です。

原因は主に2つあります。

  • ガラスに細かいヒビが入っていて、隙間から外部の湿気がガラス間の空気層に入り込んでいる
  • ガラスを接着しているスペーサーが劣化して隙間が開き、外部の湿気がガラス間の空気層に入り込んでいる


どちらの場合も、ベアガラスの劣化が要因です。

ペアガラスが内部結露すると、視界が曇るだけではなく、断熱性が大きく損なわれてしまいます。

そのため、内部結露を発見したら、ガラスの“替え時”と言えるでしょう。



結露防止シート・テープでは根本的な解決にはならない

結露防止シートでは根本的な解決にはならない|カビ・ダニの温床になることも


窓の結露対策として「結露防止シート」や「結露防止シール」を使っている方もいるでしょう。

結露防止シートは、ホームセンターなどで安価に買えるビニール(ポリエチレンやポリプロピレン)製シートで、空気が入っているため、窓全面に貼ると多少の断熱効果があります。

ところが、結露防止シートだけでは断熱性は不十分ですし、視界がクリアでなくなるだけではなく、ガラスに汚れが付いてしまうリスクもあります。

また、隙間から室内の空気が入り込むため、段々端から剥がれてくるケースも少なくありません。

一方、結露防止シールは、ガラスの最下部に取り付けるフェルト状のシールで、垂れてくる結露水を吸い取る効果しかありません。

そのため、結露防止シールにカビが発生してしまう可能性は高いでしょう。

このように、結露防止シートや結露防止シールは、根本的な結露対策にはならないので注意しましょう。

ポイント

窓の結露対策として最も効果が高いのが「二重窓リフォーム」です。

工事費の一部を補助金で補填することもできるので、まさに“絶好のチャンス”!

窓の結露でお悩みの方は、施工実績が豊富な“窓一番”へご相談ください。


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経験豊富な施工スタッフ


私たち“窓一番”は、埼玉県でトップクラスの内窓設置・外窓交換・ドア交換工事実績があります。

1966年創業以来、お客様の窓・玄関ドアに関する多くのお悩みを解決してきました。

長きに渡って多くの方にお選びいただいてきた理由は、4つの“強み”があるからです。

「窓一番」の強み

●玄関ドアや窓などのアルミサッシ取扱量は埼玉県内有数の多さで、多くの施工実績があります。

●資材メーカーとの直接取引と自社施工によって、リーズナブルな価格でご満足いただけるプランをご提案できます。

●自信を持って工事を行なっているため、独自の施工保証は「5年間」です。(※製品はメーカー保証対象)

●同グループ内にリノベーションやリフォームを専門に行なっている部門があるため、付帯工事からフルリノベーション、インテリアデザインのコーディネイトまでまとめてお任せいただけます。


“窓一番”では、30秒で簡単に工事費+製品代の目安が分かる「見積もりシミュレーションサービス」をご用意しています。

ポイント

以下の情報を入力していただくと、お名前や連絡先などを入力せずに、金額がその場ですぐに分かります。

●お好みの内窓メーカー(三協アルミ、YKKap、LIXIL)
●施工場所(洋室、和室、トイレ、浴室など)
●窓タイプ(2枚引き違い、4枚引き違い、FIX、開き、テラス窓)
●お好みのガラス種(単板、複層、Low-E、それぞれ透明や型板、すり板ガラス等)
●ふかし枠の有無(オプション)
●既存窓のサイズ(横幅、高さ)

一度に複数の窓を見積りできるので、家全体の内窓リフォームを検討している方も、ぜひお試しください。


「二重窓リフォームを検討しているが、まずは予算が知りたい」という方は、ぜひご活用ください。