“通風玄関ドア”を後悔しないためのコツとメリット・デメリット
最近、ご自宅へ「通風玄関ドア」を採用する方が増えています。
ところが、SNSやブログを見ると、いざ住み始めてから“後悔”している方もいるようです。
そこで、今回は「通風玄関ドア」のメリット・デメリットや、後悔しないためのコツを紹介します。
併せて、リフォーム方法や価格など、多くの方からご質問いただく点についてもお話ししますので、玄関リフォームを検討中の方はぜひ参考にしてください。
●「通風玄関ドア」には、メリットだけではなくデメリットもあるため、採用を検討する場合は対策ポイントも知っておくことが重要です。
●“窓一番”は、1966年創業以来、埼玉県随一の「玄関ドア工事」・「内窓工事」・「窓リフォーム」事例数を誇り、同グループ内には住宅リフォーム専門部署もありますので、総合的にあなたのお悩みを解決できます。
目次
通風玄関ドアとは?メリットはある?
「通風玄関ドア」とは、ドアを閉めたまま・施錠したままでも通気や換気ができるドアです。
大きく分けて、「内開きタイプ」と「上げ下げタイプ」に分かれます。
「内開きタイプ」
玄関ドアについている室内側の内開き窓を開閉し、通気・換気します。
窓面積=通気面積となるため、高い効果が期待できます。
「上げ下げタイプ」
玄関ドアについている上げ下げ窓を開閉し、通風・換気します。
開けた状態でも窓が室内側に出っ張らないため、邪魔になりません。
どちらも、各メーカーが様々な窓サイズ・デザインのドアを作っています。
では、通風玄関ドアのメリットを詳しく紹介します。
- ドアを閉めたまま換気できる
- 玄関に湿気がこもらない
- 玄関の嫌な臭いを軽減できる
- 採光も確保できる
- 換気の時に虫が入りにくい
- 家全体の換気能力を上げられる
ドアを閉めたまま換気できる
通風玄関ドアは、ドアを閉めたまま・施錠したままでも通風や換気できる点が最も大きなメリットです。
通風窓がない玄関ドアは、ドアを半開きにしなくては空気を入れ替えられませんが、ロックしたままでも通風・換気できるため、そのまま安心して外出できます。
換気の時に虫が入りにくい
換気のために玄関ドアを開けたままにすると、虫が入ってくる可能性がありますよね。
その点、通気玄関ドアの窓には網戸がついているため、換気している間も虫が家にはいてくる心配はありません。
大きなゴミや落ち葉もシャットアウトできるため、玄関が庭に面しているお宅にもおすすめです。
玄関に湿気がこもらない
通風玄関ドアを採用する方の中には、湿気対策を挙げる方も少なくありません。
濡れた傘や靴を玄関に置いたままにすると、どうしても室内がジメジメしてしまいますよね。
玄関に風が通り抜ければ、雨具が乾きやすいですし、湿度も下げられて気持ちいい玄関になります。
壁などのカビ対策としても有効です。
玄関の嫌な臭いを軽減できる
玄関は靴の臭いが気になる場所ですよね。
特に、最近はドアのないオープンタイプのシューズインクローゼットのある家が増えていて、「臭いがこもるのが嫌」「来客時に臭いがしないか心配」という方も多いはずです。
通気玄関ドアでしたら、窓を開けたままにしておけば嫌な臭いがこもりません。
採光も確保できる
通気窓があると、そこから採光できます。
玄関スペースの壁に窓が設置できなくても、ドアから陽の光を取り入れられるのです。
玄関が明るくなると、足元が見えやすくなるだけではなく、心理的にも清潔感・開放感がアップして、家全体の印象も変わります。
家全体の換気能力を上げられる
通風玄関ドアは、玄関を換気できるだけではなく、家全体の換気能力を高められる点も重要なメリットです。
最近増えている高気密住宅では、換気不足になるケースもあり、換気が不十分だと室内の二酸化炭素濃度が高まって体調不良を招いたり、室内の温湿度が上がって、カビやダニが繁殖しやすくなる恐れもあります。
しかし、窓を開けたままでは不用心ですし、高性能な24時間換気システムが備わっていない住宅も少なくありません。
そのため、既存住宅のリフォームで通風玄関ドアへリフォームする事例が増えています。
【おすすめコラム】
玄関ドアの種類とリフォームの方法を徹底解説|名称や鍵の種類
【SNS・ブログで見る】通風玄関ドアのデメリット・後悔した理由と対策
通風・換気・採光ができる通気玄関ドアですが、住み始めてみて「後悔した・失敗した」と感じている方もいます。
では、SNSやブログからよくある後悔理由とデメリット、そしてその対策を見てみましょう。
- 家の気密性・断熱性が下がる
- ホコリや花粉が入りやすい
- 生活音が外に漏れやすい
- 掃除しにくい
- 方角によってはうまく採光できない
- 防犯面で不安がある
- 住宅によってはうまく換気されない
- 外からの視線が気になる(プライバシー)
気密性・断熱性が下がる
通気玄関ドアを採用した方の中には、気密性や断熱性の低下が気にあるという方もいます。
確かに、通気するために窓を開ければ、住宅の気密性・断熱性は下がります。
ただし、室内の湿度を調節し、二酸化炭素濃度が上がるのを防ぐためには、「計画的な換気」は欠かせません。
ここで重要なのは、「通気玄関ドアなら換気量を調節できる」という点です。
老朽化して隙間が開いているドアですと、四六時中空気が出入りしてしまいますが、通気玄関ドアは必要に応じて窓を開け閉めできます。
そのため、通気ドアだから家の気密性・断熱性が下がってしまうというのは、誤解と言っても良いでしょう。
ホコリや花粉が入りやすい
通風玄関ドアについている網戸は、大きなゴミが入るのは防げますが、チリやホコリ、花粉など微細な物質の侵入は防ぎきれません。
そのため、公園や畑が近い家は注意しましょう。
季節やその日の天候、風向きに併せて、通気窓を開けるかどうか判断するのがおすすめです。
生活音が外に漏れやすい
最近の玄関ドアは高断熱仕様にするため、分厚く密度の高い断熱材が入れられています。
そのため、閉めた状態では高い防音性が発揮されます。
ところが、通風窓を開けると、どうしても生活音が外部に漏れますし、外部の音も室内で聞こえやすくなります。
隣家と玄関が向かい合っていたり隣り合っていたりする家は、十分注意してください。
「玄関の換気はしたいが音漏れが気になる」という方は、一日中開け放したままにするのではなく、換気する時間を調節するのがおすすめです。
掃除しにくい
窓のないシンプルな玄関ドアと比べると、開閉窓のついている通風窓は掃除がしにくい点は否めません。
特に、ホコリが入りやすい立地の場合は要注意です。
ただし、ほとんどのメーカーは窓に取り付けられている網戸格子を簡単に取り外せるため、定期的な掃除はできます。(参考:LIXIL|玄関ドア(採風タイプ)のガラス部をお手入れする方法)
方角によってはうまく採光できない
採光目的で通風玄関ドアを選ぶ方もいますが、窓が付いていてもうまく採光できない可能性があるので注意しましょう。
玄関の方角によってメリット・デメリットがあるため、採光窓付きのドアにしたい場合は、どちら向きか確認してみてください。
方角 | メリット | デメリット |
---|---|---|
北向き | 夏場でも玄関が涼しく、紫外線による玄関ドアの劣化が少ない | 自然光があまり差し込まないため、一日中暗く、玄関ドアに窓を開けても効果が少ない |
南向き | 日当たりが良いため、玄関ドアから採光・日射を取り入れやすい | 夏場は日差しが強いため、室内が暑くなりやすく、紫外線によってドアの劣化が早い |
東向き | 朝日が差し込み、午前中に玄関ドアから採光・日射を取り入れやすい | 正午から夕方にかけては採光・日射を取り入れにくい |
西向き | 夕日が差し込み、午後に玄関ドアから採光・日射を取り入れやすく、北西の涼しい風が入ってくる | 午前中は暗くなりがちで、紫外線によってドアの劣化が早い |
防犯面で不安がある
玄関ドアに窓がついていると、防犯性が心配という方もいます。
通風・採光面積を広くするほど、窓を破られるリスクは高まると考える方も多いでしょう。
その点は、あまり心配する必要はありません。
なぜなら、通風玄関ドアについている窓のガラスは、ほどんどのメーカーが防犯合わせガラスを採用しているからです。
防犯合わせガラスは、2枚のガラス間に特殊な中間膜を挟み、工具などで破ろうとしてもなかなか貫通しない性能を持ちます。
5分間で窓ガラスを破れなければ、73%の泥棒は侵入を諦めるというデータもあることから、防犯性が高いガラスであれば、不審者侵入のリスクはかなり軽減できると言って良いでしょう。
ピッキング対策がなされている錠前であれば、さらに侵入リスクは抑えられます。
「泥棒に入られなくてもガラスを破られたら嫌」という方も安心してください。
認定を受けている防犯性の高いガラスには、「防犯建物部品共通標章(CPマーク)」のシールが貼られるため、これだけで侵入の抑制につながります。
住宅によってはうまく換気されない
「換気ができると聞いて通風玄関ドアにしたのに、うまく換気されない」という声も耳にします。
実は、通風窓を開けただけでは空気を取り込めません。
家に外気を取り込み通風するためには、「給気と排気のバランス」が重要です。
換気扇を使わずに換気する「自然換気」においては、空気の流れを生み出すために“入り口・出口”の両方が必要だからです。
そのため、効率よく換気するためには、玄関ドアの通気窓を開けるのと併せて、泥棒が侵入できないような小窓を開けておくか、壁などに取り付けられた給排気口を開けたままにしておきましょう。
外からの視線が気になる(プライバシー)
玄関が道路に面していたり、隣家の窓に近い場所にある場合は、ドアについてる窓から人影が見えてしまいます。
窓を大きくすればするほど、外部から室内の様子が見えやすくなるため注意しましょう。
ただし、多くの玄関ドアは標準仕様のガラスが型板ガラスや曇りガラスなど、透明度の低いものになっているので、覗き込んでも室内で何をしているかまでは分かりません。
むしろ、夜間も照明の灯りが外に漏れていれば、防犯的な効果も期待できます。
【玄関ドアFAQ】通風ドアに採光は必要?リフォームの方法は?価格・補助金は?
ここで、「玄関ドアを通風ドアに取り替えたい」「古い家の玄関をきれいに蘇らせたい」とお考えの方からよくいただく質問を紹介します。
ご自宅のリフォームを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
Q.通風玄関ドアに採光は必要?
A.玄関が明るくなり気分が晴れやかになるだけではなく、省エネ効果も期待できます。
日中は照明をつけなくても玄関が明るくなるため、外出・帰宅時の気分が良くなるだけではなく、来訪者に与える印象も良くなります。
照明をつけなくて済むということは、その分電気代節約にもつながりますよね。
白熱電球(60W) | 1時間:60W÷1,000×31円(全国の平均電気料金)=1.8円 1日(8時間点灯):1.8円×8時間=14.4円 1年:14.4円×365日=5,256円節電に |
LED電球(34W) | 1時間:34W÷1,000×31円(全国の平均電気料金)=1.054円 1日(8時間点灯):1.054円×8時間=8.432円 1年:8.432円×365日=3,077円節電に |
Q.玄関ドアリフォームの方法は?工期はどのくらいかかる?
A.カバー工法なら半日程度で工事が完了します。
既存住宅の玄関ドアリフォームで主流になっているのが、「カバー工法」です。
既存玄関ドアの枠をそのまま残し、その上から新規ドア枠を被せるため、周囲の壁や床を解体する必要がありません。
そのため、付帯工事が発生せず、ドアの取り替えが数時間で終わってしまいます。
ただし、採寸してメーカーへ発注してから1〜2ヶ月納期がかかるため、余裕を持ったスケジュール組みが必要です。
【おすすめコラム】
〈玄関ドアリフォーム〉カバー工法とは?欠点はある?価格などの気になる疑問を解説
Q.通風玄関ドアに替えるといくらかかる?
A.ドアのタイプによって異なりますが、材料+工事費で「50〜70万円」が目安です。
カバー工法で追記玄関ドアへ取り替える場合、選ぶドアタイプやサイズ、錠前のタイプ、デザインによって価格は異なります。
ここで、一般的なグレードの通気玄関ドアに変えた場合の費用目安を紹介します。
玄関ドアタイプ | 製品代目安 | 工事代目安 |
---|---|---|
片開きドア (ランマなし・断熱ドア) | 定価50〜60万円 販売価格35〜45万円 | 10〜12万円 |
片袖付きドア (ランマなし・断熱ドア) | 定価60〜70万円 販売価格40〜45万円 | 10〜15万円 |
親子ドア (ランマなし・断熱ドア) | 定価70〜80万円 販売価格45〜55万円 | 10〜15万円 |
“窓一番”では、ご自宅で簡単な情報を入力するだけで“製品代・工事代が分かる「無料見積もりシミュレーションサービス」をご用意しています。
Q.玄関ドアリフォームで使える補助金はある?
A.窓の断熱リフォームと同時であれば補助金の対象になります。
「先進的窓リノベ事業2024」では、外窓交換や内窓設置、窓ガラスの交換と併せて断熱玄関ドアへ取り替えると、「最高22万円(窓工事と合わせると総額200万円)」の補助金を受け取れます。
カバー工法・はつり工法(既存ドアを枠ごと解体して取り替える方法)どちらも対象なので、家の断熱性を高めたい方は、ぜひ検討してください。
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【30秒で完了の“無料見積もりサービス”】玄関リフォームを検討中の方は“窓一番”へご相談を
私たち“窓一番”は、埼玉県でトップクラスのドア交換・内窓設置・外窓交換工事実績があります。
1966年創業以来、お客様の玄関ドア・窓に関する多くのお悩みを解決してきました。
長きに渡って多くの方にお選びいただいてきた理由は、4つの“強み”があるからです。
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・ドア枠タイプ(片開き、親子、引き戸など)
・ランマの有無
・追加したい機能(通風、防火、断熱)
・お好みのメーカー(YKKap、LIXIL、三協アルミ)
・鍵やドアハンドルの種類
「通風玄関ドアに変えたいが、まずは金額を知りたい」という方は、ぜひご活用ください。