【玄関ドアの錠前・鍵の種類】メリット・デメリットと選び方のコツ
玄関ドアの鍵は、家の防犯性を左右する重要なパーツです。
しかし、新築以来そのまま取り替えず何十年も使い続けている方は少なくないはずです。
そこで、今回は「玄関ドアの錠前・鍵」について、それぞれの種類とメリット・デメリットを紹介します。
最新電気錠についてや、関連する補助金、そのほか鍵の耐用年数など、多くの方から質問にもお答えしますので、ご自宅の玄関リフォームを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
●玄関ドアに付いている錠前・鍵にはいくつかの種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。
●新築から20年以上経っているお宅は、補助金を活用して玄関ドアごと取り替える方法がおすすめです。
●“窓一番”は、1966年創業以来、埼玉県随一の「玄関ドア工事」・「内窓工事」・「窓リフォーム」事例数を誇り、同グループ内には住宅リフォーム専門部署もありますので、総合的にあなたのお悩みを解決できます。
目次
玄関ドアの“錠前”種類とメリット・デメリット
玄関ドアに取り付けられている錠前は、ここ数十年で格段に進化しています。
種類が増え、防犯性や使い勝手の良さがアップしていますので、まずは錠前の種類とそれぞれのメリット・デメリットを見てみましょう。
インテグラル錠
今から50年以上前に普及した錠前で、ドアハンドルの中央に鍵穴が付いているタイプです。
昭和50年代頃までは、団地やアパート、戸建て住宅と、住宅の形式問わず、様々な場所へ採用されていました。
しかし、ハンドルを握って回さなくてはいけないため、握力のない小さいお子さんや高齢者の方では開け閉めがスムーズにいかず、これよりも防犯性の高い錠前が増えたことから、今ではあまり使われていません。
しかし、シンプルな構造ゆえに、安価でDIYでも交換しやすい点はメリットと言えるでしょう。
サムラッチ錠
錠前とハンドルに加えてレバーも一体化しており、そのレバーを下げながらドアを開閉するタイプです。
こちらも最近は採用例が減りましたが、リフォーム用として一部のメーカーでは取り扱われています。
片手でレバーを下げ、もう片方の手でハンドルを持ちドアを開閉しなくてはならないため、バリアフリーの観点からは、あまり便利とは言えません。
また、プレートのサイズが大きいため、あくまでも既存もサムラッチ錠が付いている玄関ドアに取り付けるのが基本です。
シリンダー錠
こちらは、少し前まで最も一般的な錠前で、サムラッチ錠にも取り付けられていました。
よく見る左右がギザギザに切り欠かれている鍵で開錠施錠します。
簡易的に取り替えできて様々な土間に設置できる点や、部品代が安くスペアキーも作りやすい点がメリットです。
ただし、単純な構造なのでピッキングしやすく、鍵を複製しやすいことから、防犯面ではあまりおすすめできません。
ディンプルシリンダー錠
シリンダー錠の進化版と言えるのが、ディンプルシリンダー錠です。
2000年頃から普及し、最近の玄関ドアでは標準仕様とされています。
従来のシリンダー錠は左右の切り欠きパターンだけの組み合わせだけですが、こちらは、鍵の面裏に刻印された凸凹の組み合わせも加わり、パターン数は数億通りとも言われています。
錠前や純正キーの費用は高めですが、ピッキングしにくく、複製が難しいため、防犯性がとても高い点がメリットです。
プッシュプルハンドル錠(ハンドル一体型)
マンション・戸建て住宅問わず増えているのが、プッシュプルハンドルにディンプルシリンダー錠が一体化したタイプです。
プッシュプルハンドルは、ハンドルを押し引きするワンアクションでラッチが上がるため、片手でも軽々開閉できるため、バリアフリー・ユニバーサルデザイン商品としても普及しています。
上の写真のようにハンドルとディンプルシリンダー錠が分かれているタイプも多いので、豊富な選択肢からお好みのデザインに合うものを選べます。
【最新】玄関ドアの鍵種類とメリット・デメリット
最近の主流は、防犯性が高い「ディンプルシリンダー錠」ですが、その中でも手動・電動など、様々な種類の鍵が対応しています。
その中から、主に戸建て住宅用に販売されている鍵のタイプを紹介します。
手動キー
最も一般的で、既存ドアのシリンダー部分のみをディンプルキー仕様のものへ取り替えるだけで防犯性を高められます。
価格も安く、ホームセンターなどで材料や工具が簡単に揃うため、タイプによってはDIYでも取り替えできます。
暗証番号キー
ドアに設置された「0〜9+#や*」などのボタンを押して解錠するタイプで、基本的にはオートロック機能が備わっています。
現状がドアハンドルとシリンダーが一体になっていないタイプでしたら取り替え可能です。
キーレスで解錠でき、暗所番号を簡単に変えられるため、こまめに鍵を変えなくてはいけない賃貸住宅などに採用されており、戸建住宅への採用はそれほど多くありません。
リモコンキー
鍵の代わりにリモコンを持ち歩き、解錠施錠するタイプです。
少し離れた場所でもリモコンのボタンを押せば、鍵を開けられます。
車のリモコンキーと使い方は変わりません。
一台の錠前に複数のリモコンを登録できます。
カードキー・タグキー
カードやタグを錠前に近づけて解錠施錠するタイプです。
タイプによっては、いちいち取り出さずカバンなどに入っている状態でも近づいてハンドルなどに付いているボタンを押せば解錠できるタイプもあります。
そのため、大きな荷物や小さいお子さんを抱えている時にもスムーズなので、新築はもちろん、リフォームの際にも採用事例が増えています。
スマートフォン操作キー
「鍵を持ち歩きたくない」という方におすすめなのが、スマートフォンへ専用アプリをダウンロードして、そこで解錠施錠の操作を遠隔操作できたり、カバンにいれたままボタンを押して鍵を開けられたりするタイプです。
専用アプリやメーカーによって独自のものが開発されています。
- リクシル(LIXIL):FamiLock(ファミロック)
- YKKap:スマートコントロールキー
- 三協立山アルミ:e・エントリー
どれも、Bluetooth(ブルートゥース)を使い、錠前とスマホを接続するため、スマートフォンの充電がなくなっている場合は、緊急用の手動キーを使って開け閉めしなくてはいけないので注意しましょう。
しかし、外出先から解錠施錠履歴を確認できる機能が搭載されているため、お子さんが一人で家にいるご家庭などは安心です。
生体認証キー(指紋・顔認識など)
住宅用玄関ドアにつける鍵で最新機種として増え始めているのが、生体認証キーです。
指紋認証や顔認証に対応したタイプがいくつか販売されています。
他のどのタイプよりも防犯性が高い点が強みですが、価格は高く、解錠に時間がかかるケースも少なくありません。
また、既存ドアに設置する場合は、別途で電源工事が必要です。
玄関ドアの鍵交換はいくらかかる?費用目安
玄関ドアの鍵を取り替える場合、錠前の種類によって金額はかなり変わります。
錠前・鍵の種類 | 交換費用目安 |
---|---|
シリンダー錠 | 0.8円~1.5万円 |
ディンプルシリンダー錠 | 1.5~3万円 |
プッシュプルハンドル錠 | 4~7万円 |
暗証番号キー | 5〜12万円 |
電気錠 (リモコン・カード・タグ対応) | 5〜12万円 |
電気錠 (スマートフォン対応) | 6〜12万円 |
生体認証キー | 9〜20万円 |
錠前・鍵を選ぶ際にポイントとなるのは、価格だけではありません。
既存玄関ドアの厚さや今付いている錠前の種類によって、取り付けられるタイプが限定されるため、細部までしっかり現状をチェックしましょう。
また、玄関ドア本体の耐用年数は、アルミ製で20〜30年、木製は15〜20年程度なので、家の築年数やドアの劣化状態によっては、ドアごと取り替える方が良い場合もあります。
古い玄関ドアは“ドアごと”交換するのがおすすめ|補助金の対象に
新築から20年以上経っているお宅でしたら、鍵の取り替えだけではなく、玄関ドア丸ごとの取り替えがおすすめです。
なぜなら、玄関ドアは寿命が近くなると、建て付けが悪くなったり、見た目が劣化してきたりするからです。
ドアがそれほど劣化していなくても、室内玄関の暑さや寒さ、結露などが気になる方や、通風を確保したい方も、ぜひ玄関ドア取り替えをご検討ください。
最近の玄関ドアは、断熱性・気密性が高く、通風窓がついているタイプも充実しています。
既存玄関ドアの枠をそのまま残して、その上から新規ドア枠を被せる「カバー工法」でしたら、一日でドア交換工事が完了します。
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「鍵だけ変えるのと比べると金額がかかるのでは」と心配な方も多いでしょう。
そこでおすすめするのが、補助金を利用する方法です。
既存玄関ドアを断熱性の高いドアへ取り替えると、補助金の対象となる可能性があります。
【先進的窓リノベ事業2024】
外窓交換や内窓設置、窓ガラスの交換と同時に断熱玄関ドアへ取り替えると、一戸あたり「最高200万円(窓工事との合計)」の補助金を受け取れます。
【こどもエコすまい支援事業】
玄関ドア交換やガラス交換、内窓設置、外窓交換などの開口部断熱改修だけではなく、外壁・床・天井の断熱改修や高性能設備機器導入など、幅広いリフォームを対象とする補助金です。
一戸あたり「最高60万円」の補助金を受け取れます。
補助金を利用すると、防犯性が高くさらに断熱性もあるハイグレードなドアをお得に設置できます。
“窓一番”は、補助金のご案内や申請もしっかりサポート!
補助要件をクリアしご要望を叶えられるドアをご提案しますので、どうぞお気軽にご相談ください。
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リクシル・YKKap・三協立山アルミで鍵の違いを比較
ではここで、国内玄関ドア大手「リクシル(LIXIL)・YKKap・三協立山アルミ」3社の玄関ドアに付属する鍵を比較してみましょう。
電気錠はメーカーによって仕様や特徴が異なるため、選ぶ際には細かくチェックしてください。
リクシル(LIXIL)
鍵の種類 | 特徴 |
---|---|
手動キー | ディンプルシリンダーが標準仕様 |
リモコンキー カードキー タグキー | ●リモコンを10個まで登録可能(スマホ・リモコン・カードキー・タグキー合計で10個まで) |
スマートフォン操作キー | ●ハンズフリーで解錠施錠が可能 ●おさいふケータイでも解錠施錠できる ●外出先でも履歴を確認できるが、登録したスマホでしか確認できない |
生体認証キー | なし |
YKKap
鍵の種類 | 特徴 |
---|---|
手動キー | ディンプルシリンダーが標準仕様 |
リモコンキー カードキー タグキー | ●ポケットキーを使えば、ハンズフリー解錠が可能 ●リモコンを8個まで(加えてスマホ・タグキー合わせて最大7個まで)登録可能 ●カードキーは無し |
スマートフォン操作キー | ●ハンズフリーで解錠施錠が可能 ●Bluetoothでドアと接続されている時だけ履歴を確認できる ●手動キー・タグキー・リモコンキー・サムターン・スマホと全ての方法で解錠施錠した履歴が確認できる |
生体認証キー | ●顔認証キーが選べるがAC電源が必要(電気配線工事が必須) |
三協立山アルミ
鍵の種類 | 特徴 |
---|---|
手動キー | ディンプルシリンダーが標準仕様 |
リモコンキー カードキー タグキー | ●エントリーキーを使えば、ハンズフリー解錠が可能(通常のボタンを押すリモコンキーも選択可能) ●エントリーキー・リモコンキーはそれぞれ8個まで(スマホキーを含めると合計20個まで)登録可能 ●カードキー・タグキーは無し |
スマートフォン操作キー | ●ハンズフリーで解錠施錠が可能 ●スマホに登録した交通系ICカードでも解錠施錠 できる ●リモートで解錠施錠できたり、鍵の閉め忘れ通知を受け取れる(オプション) |
生体認証キー | なし |
玄関ドア取り替えの際に電気錠を選ぶ場合は、電気工事のいらない「電池タイプ」がおすすめです。
開閉の頻度や使い方によって電気交換の頻度は異なりますが、どのメーカーも1年に一度電池を取り替えることを推奨しています。
万が一、電池が急に切れたことを想定し、緊急用の手動キーを持ち歩くと安心です。
玄関ドア・鍵リフォームに関するよくある質問
最後に、玄関ドアの鍵交換やドアリフォーム工事を検討中の方からよくいただく質問を紹介します。
Q.「鍵の寿命(耐用年数)はどのくらい?変えるタイミングは?」
鍵(錠前)の寿命は、開閉頻度にもよりますが、だいたい10年程度が目安です。
経年劣化による重大事故を未然に防止するため、一般消費者や建物管理者および所有者に注意喚起を促すことを目的に、錠の耐用年数を一般錠10年/電気錠7年と設定いたしました。
(引用:日本ロック工業会|保守・点検)
鍵は、家の防犯性を維持するための重要なパーツであるため、10年以内であっても、鍵の開け閉めする時に引っかかりを感じたら、取り替えを考え始めた方がいいかもしれません。
既に新築から20年、30年と経っている場合は、鍵がある日突然かけられなくなる可能性があるだけではなく、既に玄関ドアも寿命が近づいているため、玄関ドア全体のリフォームをご検討ください。
Q.「防犯性重視ならどの鍵がおすすめ?」
最近は、鍵だけの交換でもドアごとの交換でも、ピッキングに強いディンプルシリンダ錠が標準仕様です。
さらに防犯性を高めたい方は、2箇所に鍵がついているツーロックタイプの玄関ドアや、鍵の差し込み口が表から見えないキーレスタイプの電気錠がおすすめです。
ツーロックタイプのドアや、キーレスタイプの錠前は、ピッキングに時間がかかることが一目瞭然なので、空き巣などの抑制効果に繋がります。
Q.「鍵の交換は自分でDIYできる?」
取り付け作業がシンプルなシリンダー錠やディンプルシリンダー錠の交換は、大掛かりな工具もいらないため、ご自身でDIYしやすいでしょう。
プッシュプルハンドル錠や電気錠は、作業が複雑なので、プロに依頼することをおすすめします。
ただし、重要なのは取り替え作業の内容よりも、既存ドアに取り付けられるかどうかの判断です。
錠前は精密部材なので、何か少しでもサイズが合わなければ、うまく施錠できません。
そのため、既存錠前や玄関ドアのメーカーや品番が分からないお宅は、まず施工会社へ現地を見てもらいましょう。
玄関ドアの取り替え工事ができる施工会社でしたら、錠前だけの交換・ドア丸ごとの交換どちらも相談できます。
Q.「CPマークって何?」
玄関ドアにつける錠前や玄関ドアそのものを選ぶ際に見かけるのが「CPマーク」です。
このマークは、警察庁・国土交通省・経済産業省、その他関連する民間団体によって構成されている「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」が認定商品へ与えるマークです。(参考:警察庁|住まいる110番)
CPマークが付いている商品は、「耐久性・耐ピッキング性・耐ドリル性・耐爆性」で一定のレベルをクリアしていることになります。
錠前に関して言えば、約7割の空き巣犯が侵入を諦めると言われている「5分」以上、ピッキングに耐えられる基準をクリアできる性能をもつ製品へ、CPマークが与えられます。
そのため、防犯面を重視する方は、ぜひCPマークがついているかもチェックしてください。
“窓一番”は、玄関ドア・窓サッシ取扱量が埼玉県内有数の多さで、豊富な施工実績があります。
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私たち“窓一番”は、埼玉県でトップクラスの玄関ドア交換・内窓設置・外窓交換工事実績があります。
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“窓一番”では、30秒で簡単に工事費+製品代の目安が分かる「見積もりシミュレーションサービス」をご用意しています。
見積もりシミュレーションでは、各種キーのオプションにも対応していますので、鍵の種類ごとに実際かかる費用をその場で比較していただけます。
「鍵だけの交換を検討していたが、参考までに玄関ドアを丸ごと変えた場合の金額も知りたい」「補助金を使ってお得に鍵もドアも取り替えたい」という方は、ぜひご相談ください。