【2024給湯省エネ事業】補助金額や対象商品|省エネ効果はどのくらい?
2023年に引き続き2024年も実施が決まっている「住宅省エネキャンペーン」。
その中でも、給湯設備機器の交換に特化しているのが「給湯省エネ2024事業」です。
「補助金がもらえるなら高性能な機種に交換したい」という方も多いでしょう。
そこで、今回は「給湯省エネ2024事業」の概要を詳しく解説します。
補助金をもれなく受け取るための申請ポイントや注意点も紹介しますので、住宅の省エネ化に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
●「給湯省エネ2024事業」は、注文住宅・建売住宅・既存住宅の全てが対象となる住宅補助金制度です。
●確実に補助金をもらうためには、交付申請受付開始の前から施工会社へ相談して準備を進めておきましょう。
●“窓一番”は、1966年創業以来、「内窓工事」・「窓リフォーム」・「玄関ドア工事」を数多く手がけており、同グループ内には住宅リフォーム専門部署もあります。
目次
給湯設備“省エネ化”のメリット
「住宅リフォームの中でなぜ給湯設備の交換に特化した補助金があるの?」
そう疑問に思う方も少ないでしょう。
これには、住宅の給湯における消費エネルギーの多さが関係します。
都市ガスや電気など給湯に使うエネルギーはいくつかありますが、日本全体で給湯に係る世帯平均消費エネルギー割合は、何度27.8%にも上り、家電製品や照明器具に使うエネルギー「34%」に続く多さです。(参考:令和4年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書2023))
つまり、それだけ家庭の給湯エネルギー削減が、全体の消費エネルギー量削減に多く影響するということです。
住まいの給湯設備を見直すメリットは、脱炭素化に貢献できるだけではありません。
省エネ性の高い給湯設備に取り替えることで、光熱費が削減できる点も大きなポイントです。
ガス料金・電気料金が高騰している昨今は、家庭のコスト負担を軽減する目的で高性能給湯設備を導入する方も少なくありません。
ただし、省エネ性の高い高性能給湯設備機器は、価格が高い点がデメリットです。
そのため、「電気料金を削減したいが、工事コストが高くて給湯器交換に踏み切れない」という方が多い点は否めません。
「給湯省エネ2024事業」は、高性能給湯設備導入のコストに係るハードルを下げ、住宅全体の省エネ性を高める目的で行われます。
【予算額580億円】「給湯省エネ2024事業」の概要|対象商品・対象要件・申請期間・補助金額
家庭部門で多くのエネルギーを消費する給湯設備更新に対して支給される補助金が「給湯省エネ2024事業」です。
2023年にも同事業が実施され、同年4月から12月の間に、「97,183戸」もの世帯が補助金を受け取りました。
家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について、高効率給湯器の導入支援を行い、その普及拡大により、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的とする事業です。
(引用:給湯省エネ2024事業公式HP)
政府は、住宅の給湯設備消費エネルギー削減を含む“省エネ化”を進め、2050年のカーボンニュートラル実現に近づけることを最終目標としています。
(参考ページ:環境省|令和6年度環境省重点施策集)
では、事業の詳細を見てみましょう。
対象商品
本事業では、以下の給湯設備へ取り替える場合に補助金が支給されます。
【ヒートポンプ給湯機(エコキュート)】
屋外空気から熱を回収して給湯エネルギーに利用する設備で、消費電力を大幅に削減できます。
【ハイブリッド給湯機(電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用給湯機)】
ヒートポンプ給湯機とガス温水機器の機能を両方兼ね備えた給湯設備で、高効率な給湯が行えます。
【家庭用燃料電池(エネファーム)】
都市ガス等から水素を作り出し、酸素と化学反応を起こして発電する設備です。
発電時の排熱を利用して給湯も行えるため、省エネ性がとても高い給湯設備とされています。
対象要件
以下の住宅に省エネ性の高い給湯設備を設置・リースした場合に補助金が支給されます。
ただし、リースの場合は法定耐用年数である「6年間」以上の賃借契約が設定されることが条件です。
また、分割販売のリース契約も対象外となるので注意しましょう。(参考:給湯省エネ2024事業|補助対象となるリースについて)
住宅形式 | 申請者 |
---|---|
新築注文住宅 | 建築主(施主) |
新築分譲住宅 (建売住宅) | 購入者 |
既存住宅のリフォーム | 工事発注者 (買取再販事業者は対象外) |
既存住宅(中古住宅)購入 | 購入者 (販売者が給湯器の交換をすることを条件に購入する場合) (新品の対象製品が設置されている住宅を購入した場合は対象外) |
対象期間
「給湯省エネ2024事業」の申請受付開始は、2024年3月中下旬で予定されています。
ただし、「2023年11月2日」以降に着工されている工事が対象です。
つまり、既に交換工事が終了していても補助金対象となる可能性があります。
形式 | 工事時期に関する申請条件 |
---|---|
購入+工事 | 新築注文住宅:「建築着工日」が2023年11月2日以降であること 新築分譲住宅:「不動産売買契約締結日」が2023年11月2日以降であること 既存住宅のリフォーム:契約工事全体の着手日(給湯器の設置開始日)が2023年11月2日以降であること 既存住宅の購入:「不動産売買契約締結日」が2023年11月2日以降であること |
リース | リース契約締結日が2023年11月2日以降であること |
ただし、工事が全て終わっていない段階で申請する場合は、別途、完了報告及び交付申請が必要です。
完了報告は、工事が終わって引き渡しを受けた後でなければできません。
補助金額
補助金額は、「導入する設備機器の種類」と「設備機器の性能グレード」、「既存設備機器撤去の有無」によって変わります。
ヒートポンプ給湯機 (エコキュート) | 8万円/台 (戸建住宅の場合は、2台まで支給対象) 【加算要件】 ①インターネットに接続でき、天気予報や日射量予報に連動して級長時間帯を調節できる機種 =「+2万円/台」 ②補助要件下限の機種から5%以上CO2排出量が少なく、2025年度の目標基準値+0.2以上の性能値を備えているか、「おひさまエコキュート」である機種 =「+4万円/台」 ※①②共に該当する場合は「+5万円/台」 |
ハイブリッド給湯機 (電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用給湯機) | 10万円/台 (戸建住宅の場合は、2台まで支給対象) 【加算要件】 ①インターネットに接続でき、天気予報や日射量予報に連動して級長時間帯を調節できる機種 =「+3万円/台」 ②補助要件下限の機種から5%以上CO2排出量が少なく、一般社団法人日本ガス石油機器工業会の規格(JGKAS A705)に基づく年間給湯効率が116.2%以上の機種 =「+3万円/台」 ※①②共に該当する場合は「+5万円/台」 |
家庭用燃料電池 (エネファーム) | 18万円/台 (戸建住宅の場合は、2台まで支給対象) 【加算要件】 ①インターネットに接続でき、天気予報や日射量予報に連動して級長時間帯を調節できる機種 =「+2万円/台」 |
既設機器の撤去に伴う加算要件 | ①既設の蓄熱暖房機撤去「+10万円/台」 ②既設の電気温水器撤去「+5万円/台」 |
「ヒートポンプ給湯機」は最高23万円/台、「ハイブリッド給湯機」は最高25万円/台、「家庭用燃料電池」は最高30万円の補助金を受け取れます。
【申請開始に向けた準備を】申請ポイントと注意点
「申請受付開始までまだ時間があるから大丈夫」と思っている方も多いでしょう。
確かに、給湯設備の交換は、早ければ1日、遅くとも3〜4日で完了します。
そのため、焦って工事する必要はありません。
ただし、確実に補助金をもらうために知っておくべきポイントがあります。
事業者登録を済ませた会社でないと申請できない
「給湯省エネ2024事業」は、事務局に登録された住宅省エネ支援事業者(工務店やハウスメーカー、リフォーム会社、その他建築施工会社)が申請を行います。
そのため、対象製品を導入しても、登録されていない設備会社へ工事を依頼すれば、補助金はもらえません。
事業者登録は2024年1月中旬から受付開始予定なので、工事を頼む会社を選ぶ際は、今後登録する予定かどうかを契約前に確認してください。
申請不備を避けるために、補助金申請に慣れている会社を選びましょう。
心配な方は“予約申請”がおすすめ
「給湯省エネ2024事業」には、予約申請という手続きが導入される予定です。
これは、着工から完了報告(交付申請)までの間に予算額を押さえられる仕組みで、通常の申請受付開始時期と同じ2024年3月下旬から受け付けられます。
予約申請は必須ではありませんが、申請受付が開始されると、給湯器の需要が一気に高まり、納期に時間がかかったり、施工を待たなくてはいけなかったりする可能性もあります。
そのため、心配な方は予約申請を済ませましょう。
ただし、予約申請したからと言って確実に補助金がもらえる訳ではありません。
予約申請後に「3ヶ月以内もしくは2024年末」の早い時期までに完了報告・交付申請を済ませないと、予約が取り消されてしまいます。
そのため、予約申請時にはある程度いつ頃に着工できるのかを施工会社に確認してください。
対象製品でなくてはいけない
「給湯省エネ2024事業」は、事務局が登録した対象製品を用いなくてはいけません。
そのため、補助金をもらうことが前提で工事する場合は、事前に対象製品をチェックしましょう。
ただし、正式な対象製品の公表は2024年2月下旬予定です。
どんな製品が対象製品となるのかは、「給湯省エネ2024事業|資源エネルギー庁 対象製品型番リスト(予定)」で確認できます。
万が一、既に対象商品以外の給湯設備を導入してしまった場合でも補助金を諦めないでください。
「子育てエコホーム支援事業」を利用すれば、補助金がもらえる可能性もゼロではありません。
詳しくは事務局へご相談ください。
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【コスパ最高の省エネ改修】窓・玄関ドアの断熱リノベは「先進的窓リノベ2024事業」がおすすめ
既存住宅の断熱性能、ひいては省エネ性能を向上させるのに有効な方法が、「窓・ドアリノベーション」です。
低コスト・短期間で工事できるため、多くの方がご検討されています。
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対象工事 | ・既存住宅における内窓(インナーサッシ)設置 ・既存住宅における外窓サッシ交換(はつり工法・カバー工法) ・既存住宅における外窓ガラス交換(断熱ガラス) ・既存住宅における玄関ドア交換(窓工事と同時施工の場合のみ申請可能) |
補助金額 | 上限2,000,000円/戸(工事内容と箇所数で規定額を合算) |
申請開始 | 2024年3月下旬(2023年11月2日以降に対象工事に着手し、2024年末までに完工すること) |
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・既存窓のタイプ(引き違い、雨戸付きなど)
・既存窓のサイズ(横幅、高さ)
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・新設する窓サッシの開閉方式(引き違い、FIX、すべり出しなど)
・ガラス種類(Low-E複層ガラス、複層ガラス)
・サッシカラー(屋外側、室内側)
・オプション有無(網戸など)
・枠タイプ(片開き、親子、片袖、引戸、勝手口など)
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