玄関引戸に有効な防犯対策|空き巣の手口や手軽にできる対策も紹介
「玄関引戸は開き戸に比べて防犯面で不安がある」「空き巣の侵入手口や効果的な対策方法を知りたい」という方が増えています。
また、防犯対策を専門業者へ依頼する必要があるのか、気になっている方もおられるのではないでしょうか。
そこで今回は玄関引戸の防犯対策について、侵入手口や具体的な防犯設備の選び方、DIYで取り付けられる防犯グッズまで“窓リフォーム”のプロが解説します。
玄関引戸のリフォームや防犯対策をお考えの方はぜひごらんください。
●玄関引戸は開き戸と比べて防犯面で弱点があるため、対策が必要です。
●後付けの防犯グッズを活用することで、既存の玄関引戸でも手軽に防犯性能を向上させられます。
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目次
玄関引戸の防犯性能が低い理由
玄関引戸は開き戸と比較してなぜ防犯性能に弱点が多いのでしょうか。
引戸の防犯性能が低い理由は、主に以下の3つです。
- ガラス面積が広く破られやすい
- 隙間からこじ開けられやすい
- 複数の施錠箇所が複数あり、狙われる場所が多い
引戸は、開き戸と比べてガラスの面積が広いことが特徴です。
ガラスが大きいのは室内に明るい光を取り入れられるメリットがある一方で、防犯面では弱点となります。
また、開き戸の場合は片側が玄関枠に固定されていますが、引戸は両側が動かせることが一般的です。
そのため複数の鍵が必要となり、それぞれの箇所が侵入のリスクにつながります。
しかしこれらの弱点は、後付けの防犯グッズや補助錠の設置、防犯ガラスへの交換などで対策が可能です。
玄関引戸の侵入手口
ご自宅の防犯対策を考えるうえで、まず知っておきたいのが空き巣の侵入手口です。
代表的な侵入手口には、以下の5つがあります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
ピッキング
ピッキングは、特殊な工具を使って鍵穴を不正に操作し、本来の鍵を使わずに解錠する手口です。
専用の工具を使って正規の鍵が入っている状態を再現するため、鍵や錠前を破壊することなく開けられてしまいます。
このため被害に遭っても外見から判断が難しく、気付くまでに時間がかかる可能性があります。
ガラス破り
玄関引戸は開き戸と比べてガラス面が大きいため、このガラス部分が狙われやすくなります。
代表的な手口としては以下のようなものがあります。
- バールやハンマーなどでガラスを割る
- ガラスをバーナーで加熱したあとに水をかけ、温度差でヒビを入れる(焼き破り)
このガラス破りという手口は、特殊な道具を必要としない分、より危険にさらされやすいと言えます。
サムターン回し
サムターン回しは、玄関ドアの内側にある鍵のつまみ(サムターン)を、外側から不正に回転させる手口です。
短時間の作業で完了し、目立った痕跡も残らないため、被害に気づかないこともあります。
引戸は構造上、開き戸よりも隙間が生じやすく、そこから工具を差し込まれるリスクが高いため、対策が必要です。
こじ開け
バールやドライバーなどをドアと枠の隙間に差し込んで、テコの原理で錠前を破壊し、無理やりドアを開ける侵入手口です。
荒々しい手段ですが、特別な技術を必要とせず短時間で行えるため、現在でも侵入の手口になっています。
鍵穴を壊す
鍵穴を壊す侵入手口は「鍵穴壊し」または「ドリリング破壊」と呼ばれます。
ドリルやハンマーなどの工具を使用して、鍵穴そのものを物理的に破壊する方法です。
このように、玄関引戸にはさまざまな侵入手口があります。
しかし防犯対策によって、これらの手口から住まいを守れます。
玄関引戸の防犯対策4選
玄関引戸の防犯性能を高める主な4つの対策と、それぞれの特徴や効果を詳しく見ていきます。
スマートキーを採用する
スマートキーは、通常の鍵と違って最新のテクノロジーを活用した高度な防犯システムです。
以下のような便利な機能を備えています。
- 鍵の閉め忘れを防ぐオートロック機能
- スマートフォンで遠隔から施錠操作が可能
- 鍵の状態をいつでも確認できる機能
- 不審者を自動的に感知して通知
なかでも心強いのが、二重のロック機能です。
仮に1つ目の鍵が解錠されても、短時間で2つ目が開けられない場合は自動的に再度ロックがかかります。
この機能により作業が中断され、侵入を諦める可能性が高まります。
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脱着できるサムターンを採用する
脱着式サムターンは、外出時や夜間にドア内側の鍵つまみを取り外せる優れた防犯設備です。
普段は通常の鍵つまみとして使用しながら、必要な時だけ取り外すことで、サムターン回しや工具を使った不正な解錠を防止します。
このように、生活スタイルに合わせたサムターンの付け外しにより、手軽に防犯性能を上げられます。
鍵を3箇所以上にする
3箇所以上の施錠は面倒に感じるかもしれませんが、シンプルで非常に効果的な防犯対策です。
たとえば、1つの鍵を解錠するのに数分必要な場合、3つあれば単純計算でも3倍の時間がかかります。
侵入者は発見されるリスクを恐れるため、侵入に時間がかかりそうだと諦める可能性が高まります。
防犯合わせガラス
防犯合わせガラスは、2枚以上のガラスの間に特殊な樹脂の膜を挟んだガラスです。
この特殊な構造が、以下のような優れた防犯効果を発揮します。
- トンカチなどの衝撃による破壊に強い
- バールのような工具での突き破りに耐える
- 割れても貫通するような大きな穴ができにくい
さらに、万が一割れた場合でも破片が飛び散りにくいため、ご家族の安全も確保できます。
最新の玄関引戸へリフォームすると、これらの防犯機能を備えたものもあります。
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玄関引戸の防犯性能を高める後付けグッズ
既存の玄関引戸でも、後付けのグッズで防犯性能を高められます。
ここでは、手軽に導入できる6つの防犯グッズを紹介します。
ディンプルキーを採用する
一般的な鍵は両端や片側がギザギザと刻まれているのに対し、ディンプルキーは表面全体に複数の小さな凹み(ディンプル)を持つ特殊な構造の鍵です。
この複雑な凹凸パターンのおかげで、ピッキング工具での不正解錠が困難になります。
玄関引戸は複数の鍵を使用するため、これらすべてをディンプルキーに交換することで、さらなる防犯効果を得られます。
サムターンガード
サムターンガードは、玄関ドアの内側のサムターンを守るカバーです。
外部から工具を使って鍵つまみを不正に操作する「サムターン回し」という手口から、ご家庭を守ります。
製品は用途に応じて以下の3タイプから選べます。
- 両面テープ取り付けタイプ:賃貸住宅にも手軽に設置可能
- ネジ固定タイプ:より強固な防犯性能を発揮
- スチール製:バーナーによる焼き破りにも耐性あり
それぞれ特徴が異なるため、お住まいの状況に合わせて適したタイプを選びましょう。
補助錠・鎌錠
メインの鍵に加えて補助錠や鎌錠を設置することで、侵入者は複数の鍵を解錠しなければならなくなります。
統計によると、空き巣の約半数は5分以内に開錠できない場合に侵入を諦めるとされています。
そのため、複数の鍵で解錠時間を延ばすことは、シンプルながら効果的な防犯対策です。
防犯フィルム
防犯フィルムを貼ることで、ガラスの強度が向上します。
ガラスの交換より費用を抑えられるうえに、侵入者がガラスを破って侵入するのを困難にするため、費用対効果の高い対策です。
センサーライト
センサーライトは、人の動きを検知すると瞬時に点灯し、侵入者を警戒させます。
さらに「防犯意識の高い家」という印象を与えることで、犯行対象になりにくくなる効果が期待できます。
夜間の防犯対策には欠かせないアイテムです。
防犯カメラ
防犯カメラは、犯罪者にとって「見られている」という意識を与えることで、犯行をためらわせる効果があります。
玄関ドアの上部など、見やすい位置に設置することで効果を最大化できます。
また、録画機能があれば、事件発生時の有力な証拠として活用できるため、設置の際は録画機能付きのものを選ぶのがおすすめです。
窓一番の施工事例は、以下よりご覧いただけます。
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