自分でやる玄関ドア・勝手口交換“9つの後悔”|メリット・デメリット、費用について徹底解説
「玄関ドアや勝手口ドアが古くなったので費用をかけずにDIYで交換したい」「自分で玄関や勝手口のリフォームができるか知りたい」という方は少なくないはずです。
そこで、今回は玄関ドア・窓サッシの専門家が、「自分でやる玄関ドア・勝手口ドア交換」のメリット・デメリットを詳しく解説します。
ドアの寿命や費用目安、賃貸・マンションのリフォーム、防犯性アップのポイントなど、多くの方からよくいただく質問も紹介しますのでどうぞ最後までご覧ください。
●DIYで玄関ドアや勝手口ドアを交換する場合は、事前にリスクやデメリット・注意点を知っておきましょう。
●玄関ドア・勝手口ドアはプロに任せた方がコスト面でお得になる可能性があります。
●“窓一番”は、1966年創業以来埼玉県随一の「玄関ドアや勝手口ドア・外窓・二重窓工事」の施工事例数を誇り、最適な工事プランの提案から補助金申請までお客様をサポートしております。
目次
自分で玄関ドア・勝手口ドアは交換できるのか|ドア・パッキン・鍵・蝶番など
結論から言うと、玄関ドア・勝手口ドアをDIYで交換するのはあまりおすすめできません。
なぜなら、DIYに慣れている人でも玄関ドアや勝手口ドアなど精密な構造のものの交換は、決して簡単ではないからです。
パーツ | 交換方法 |
---|---|
ドア本体 | 枠と組み合わせられる仕様・サイズのドアを取り寄せて吊り込み、錠前・ドアクローザーを調節する |
ドア枠 | 壁や玄関土間を一部解体撤去して新規枠を柱・土台に設置、その後壁・土間の復旧作業が必要 |
パッキン | メーカーの純正パーツを取り寄せて取り替える |
蝶番(丁番) | ドアを一度外して蝶番を取り替え、ドアを戻して建て付け調節する |
鍵 | ドア・枠のパーツを外して新規パーツを取り付け、施錠・解錠がスムーズにできるよう調節する |
ドアクローザー | パーツを取り替えてドアの閉まるスピードを調節する |
これだけ見ると「自分でもできそう」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ところが、細かいところでうまくいかなくなるリスクがいくつもあるので注意しましょう。
- 古いドアは、純正パーツを手に入れられない可能性が高い(部品の保有期間は法律で義務化されておらず販売終了から5〜10年程度まで)
- 建て付けを良くするためには、1箇所だけではなく全体的な調節が必要
- 古い家は建物自体やドア枠が歪んでいる可能性があるため、単に交換するだけではうまくいかない可能性がある
- パーツのみの交換は、既存部品の取り付け穴・ビス穴がうまく隠れない可能性がある
玄関ドア・勝手口ドアを自分で交換する場合には、これらのリスクを踏まえて挑戦しましょう。
〈おすすめコラム〉
勝手口ドアの交換はどこに頼む?ホームセンター・リフォーム会社・専門業者の違いやドア選びのポイント
自分で玄関ドア・勝手口ドアを交換するメリット
玄関ドア・勝手口ドアを自分で交換する際に注意しなくてはいけない点がいくつもありますが、技術に心配がない方がDIYリフォームするメリットもあります。
- 業者が取り扱わないメーカーのドアを採用できる
- 達成感を得られる・家族の思い出に残る
- 家族以外の人が家を出入りしない
DIYリフォームのメリットとして「価格の安さ」が挙げられる場合もありますが、そうとも限らないので注意しましょう。
自分で玄関ドア・勝手口ドアを交換するデメリットと後悔・失敗の理由
ご自身で玄関ドアや勝手口ドアを交換して「後悔した」「失敗した」と感じている方は少なくありません。
DIYリフォームにチャレンジする際は、事前にデメリットや注意点をチェックしておきましょう。
「購入するドアを間違えた」
ドアをご自身で購入して交換するためには、既存ドアと同じサイズ・納まりのタイプを選ばなくてはいけません。
既存開口部やドア本体のサイズを測ってそれと同じものを発注しても、いざ取り付けようとした際にうまく設置できないケースも多いので注意しましょう。
特に築年数の経っている家で古いドアが付いている場合は、現行の仕様と違う可能性があります。
「隙間が空いた・気密性が下がった」
納まりの悪いドアを無理矢理取り付けると、枠との間に隙間ができて気密性が下がるリスクがあります。
気密性が下がると隙間風が入り、空調効率が落ちるだけではなく、ホコリや雨などが室内に入り込んだり、騒音や音漏れが気になったりする可能性もあります。
「搬入出が大変」
玄関ドアは普段開け閉めしているとそれほど重いと思わないかもしれませんが、比較的軽量なアルミドアでも12〜17kg /㎡程度の重さがあります。
そのため、既存ドアの搬出や新規ドアの搬入は決して楽ではありません。
複数の人で慎重にやらないと、怪我をする可能性も十分考えられるので注意しましょう。
「ドアや家にキズがついた」
一般の方が大きく重いドアを搬入出する際に、誤って周りにぶつけて新しいドアや家の壁・床などにキズを付けてしまうケースは珍しくありません。
大きなキズがつくと、その部分の補修に時間と費用がかかります。
そのため、搬入出経路と玄関ポーチ・室内玄関の壁と床などには、段ボールなどでしっかり養生(※)する必要があります。
※養生(ようじょう):建築分野においては、「作業するときに周囲を保護すること」を指します。
「建て付けが悪い・鍵の開け閉めがうまくいかない」
玄関ドアや勝手口ドアをスムーズに開閉したり解錠・施錠したりするためには、ドアの設置位置や各パーツの微調整が必要です。
単にドアを交換しただけでは建て付けが悪くなる可能性があります。
特に玄関ドアへ最近人気のスマートキーや電気錠を採用する場合は、建て付けが悪いとオートロック機能がうまく作動しないので注意しましょう。
「製品保証を受けられない可能性がある」
主要メーカーの玄関ドアや勝手口ドアには、必ず製品保証期間が設けられています。
施工者よりの引き渡し日から2年間(電装部品については1年間)
但し、製品からの雨水浸入については10年間とします。
個人で購入してご自身で取り付けた場合は製品保証も受けられないかもしれません。
なぜなら、不具合の原因が製品の問題によるものなのか、施工ミスによる問題なのかが不明瞭になる可能性があるからです。
「1日で終わらなかった」
玄関ドアや勝手口ドアの交換は、作業に慣れたプロが事前に詳細を調査してしっかり準備を整えても数時間はかかります。
そのため、一般の方が作業すると1日で終わらない可能性があります。
また、解体し始めてから新規ドアを設置しようとしてうまく納まらないことが発覚するケースも少なくありません。
そうなると、工事途中で日をまたぎ、防犯面でも心配ですよね。
「補助金・減税制度を利用できなかった」
よくある後悔・失敗の理由は「補助金の申請」についてです。
2024年には玄関ドア・勝手口ドア・窓の断熱リフォームを対象とした「先進的窓リノベ事業(※)」などの補助事業が実施され、補助金をもらえることを前提にリフォームを決断した方も少なくありません。
※先進的窓リノベ事業:窓と同時に玄関ドアを断熱性の高いものへ交換した場合に補助金がもらえます。2024年12月31日工事完了物件が対象です。
ところが、補助金制度の中には、事務局に登録された施工業者でなければ申請できないものもあります。
また、選んだドアが補助金対象でない可能性もゼロではありません。
リフォームに関する減税制度も、やはり利用するためには細かい条件をクリアする必要があるので注意しましょう。(参考:国土交通省|住宅リフォームにおける減税制度について)
「それほど費用面で得にならなかった」
「費用を抑えるために自分で玄関ドアや勝手口ドアを取り替えたい」という方も多くいらっしゃいますが、必ずしもコストダウンになるとは限りません。
その理由は以下の通りです。
- 色々な工具や材料が必要(パワーのあるインパクトドライバー、コーキング・コーキングガン・ヘラ、マスキングテープ、シートや段ボールなどの養生材など)
- ドア本体に高い送料がかかる可能性がある(オンライン購入の場合)
- 業者の方がドアを安く仕入れられる可能性がある(取扱量が多いため)
- ドア本体を運ぶために車のレンタル料がかかる可能性がある(自家用車では積めない場合も)
- 既存ドアの廃棄処分費がかかる(ドアの素材によっては粗大ゴミに出せず専門業者に依頼する必要も)
- 利用できるはずの補助金・減税制度が使えない可能性がある
- 取り付け工事で周囲にキズが付いて補修工事の費用がかかる可能性がある
このように、DIYリフォームにした方が結果的にコストが高くなってしまうかもしれませんので注意しましょう。
最近の玄関ドア・勝手口ドアリフォームは、「カバー工法」が主流です。
既存ドア枠を撤去せずにその上から新規ドア枠を被せてドアを吊り込むため、「低コスト・短時間」で玄関や勝手口がきれいに蘇ります。
カバー工法は窓サッシでも用いられているため、家全体の断熱性・防犯性を見直したい方はお気軽に“窓一番”までお問い合わせください。
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【窓サッシのカバー工法】よくある後悔談とリフォームを失敗しないための対策、費用目安、FAQを徹底解説
【FAQ】玄関ドア・勝手口ドアリフォームに関する気になる疑問
最後に、玄関ドア・勝手口ドアの交換を検討している方からよくいただく質問を紹介します。
Q.「玄関ドア・勝手口ドアの寿命はどのくらい?いつ交換すべき?」
A.「アルミ製ドアの寿命は20〜30年、木製ドアは15〜20年程度です。」
築20年を超えているお宅で今まで一度も玄関ドアや勝手口ドアを交換していない場合は、早めにリフォームをご検討ください。
ドアを交換すると、家の断熱性・気密性・防犯性が高まります。
「鍵がかかりにくい」「ドアクローザーの調子が悪い」と感じている方も、部品をそれぞれ交換するよりドアごと取り換えた方がお得な可能性もあります。
〈おすすめコラム〉
玄関ドア部位別の寿命|劣化サインと交換時期、費用目安を解説
Q.「プロに玄関ドア・勝手口ドアの交換を依頼すると費用はどのくらいかかる?」
A.「ドアの仕様やデザイン、錠前・ハンドルの種類によって価格が異なりますので、「30秒で完了の無料見積もりサービス」をご活用ください。」
玄関ドア・勝手口ドアのリフォーム費用は、仕様とデザインの組み合わせによって異なります。
人気の玄関ドアリフォーム費用は以下の通りです。
ドアメーカー・仕様 | 費用 |
---|---|
LIXIL リシェント M83(通風・断熱仕様) 片開き・ランマ無し・手動キー | 製品代:¥356,070(定価¥547,800) 標準工事費:¥104,500(処分費含む) 【合計:¥460,570】 |
YKKap ドアリモ C08K(通風・断熱仕様) 片開き・ランマ無し・手動キー | 製品代:¥348,205(定価¥535,700) 標準工事費:¥104,500(処分費含む) 【合計:¥419,705】 |
三協アルミ ノバリス H11(通風・断熱仕様) 片開き・ランマ無し・手動キー | 製品代:¥346,489(定価¥533,060) 標準工事費:¥104,500(処分費含む) 【合計:¥450,989】 |
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〈おすすめコラム〉
【玄関ドアリフォームの“リアルな”費用相場】交換・修繕の場合と補助金について
Q.「自分で購入したドアの施工だけプロに任せることはできる?」
A.「玄関ドア・勝手口ドアの交換は製品+施工でプロに任せるのが原則です。」
玄関ドアや勝手口ドアを交換したい方の中には、製品だけご自身で購入する「施主支給」の方法を取りたい方もいらっしゃるかもしれません。
施主支給は製品の選択肢が広がる点がメリットですが、万が一使い始めて不具合が発生した場合に、保証面でトラブルになる可能性があるためあまりおすすめできません。
※当社でも玄関ドア・勝手口ドアの施主様支給による交換はお受けしておりません。ご了承ください。
Q.「賃貸物件・マンションでも玄関ドアや勝手口ドアは交換できる?」
A.「賃貸物件の場合は管理会社に、マンションは管理組合へ必ず事前に相談しましょう。」
賃貸物件は見た目が変わらない程度の部品交換でも、後で貸主との間でトラブルになる可能性があるため、ご自身で作業せず必ず不具合や現状を管理会社へ報告しましょう。
マンションの場合、玄関ドアは「共用部分(※)」に該当するため区分所有者の意思で部品交換さえも勝手にできません。
※共用部分:マンションの区分所有者全員で共有する部分を指し、玄関ドア・窓やバルコニー・ベランダ、共用廊下・エントランス、エレベーターなどが該当します。
ただし、管理組合へ相談すれば協議の上、ドア交換を許可される可能性があります。
また、古いマンションは大規模修繕工事の一環として全戸一斉に修繕積立金を使ってドア交換する事例もありますので、不具合を見つけたらまずは管理組合へ報告しましょう。
Q.「玄関ドア・勝手口ドアの防犯性を高めるためのポイントは?」
A.「ドアの細かな仕様にこだわりましょう。」
防犯性を目的に玄関ドアや勝手口ドアを交換する場合は、以下のポイントを押さえましょう。
- 木製ドアよりアルミ製ドアを選ぶ(構造が複雑でドア破りに強い)
- 採光ドアは安全合わせガラス(防災・防犯合わせガラス)仕様のものを選ぶ(特殊膜が挟み込まれているため、ガラス破りにあってもなかなか貫通できない)
- 鎌状デッドボルト仕様のものを選ぶ(鍵のこじ開けに強い)
- 通風(採風)ドアがおすすめ(施錠したまま換気できる)
- 脱着サムターン付きがおすすめ(室内のツマミを外せば万が一窓を破られても鍵を開けられない)
- スマートキー(電気錠)がおすすめ(屋外側に鍵の差し込み口が見えないためピッキングに強い)
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